【今週の振り返り】平常心を保ちナチュラルに826円上昇した週

2016年03月05日 20:33

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2月15日の1069円高はわざとらしかった。だからその後は16000円前後で停滞した。3月2日の661円高はナチュラルだった。だから4日続伸して17000円に届いた。

 日経平均終値は213.61円高の16960.16円、TOPIX終値は+19.44の1369.05。売買高は27億株、売買代金は2兆5382億円とやや多い。値上がり銘柄数は1429、値下がり銘柄数は436。プラスは26業種で、その上位は海運、銀行、鉱業、鉄鋼、証券、保険など。マイナスは7業種で、その下位は空運、陸運、水産・農林、繊維、建設、精密機器など。上海総合指数は終盤もマイナスになった時間帯があったが、結局0.35%高で終えた。

 3月4日の日経平均は4日続伸し17000円台乗せ。ISM非製造業景気指数が市場予測を上回っても原油先物価格が4日ぶりに小反落し、雇用統計待ちムードもあってNYダウはほとんどの時間マイナス圏で低迷した。それでも終盤にプラスに浮上して44ドル高、3日続伸。2ヵ月ぶりの高値でも17000ドル手前で上値が重い。NASDAQもプラス。朝方の為替レートはドル円が113円台後半、ユーロ円が124円台半ば。CME先物清算値は16845円。

 日経平均は32円安の16927円で始まる。TOPIXもマイナス。序盤で16900円を割り込む。前週末から771円も上昇して17000円に接近した上にアメリカ雇用統計の発表直前では、利益確定売りでマイナスになるのもやむなし。それでも15分もしないうちに16900円台を回復して、3月相場は2月とは違うところを見せる。前場はその後16900円を割り込む時間はほとんどなく底堅い。上海市場は小幅安で始まり前日終値をはさんで小幅にもみあう展開。黒田日銀総裁が参議院予算委員会で「マイナス金利幅の拡大は今は考えていない」と発言してドル円は一時113円20銭付近まで円高が進行する場面があったが、株価にはほとんど影響しなかった。11時台は前引け直前に16963円まで上昇してプラスにもタッチ。前引けは4.1円安の16956円。TOPIXはプラスだった。

 上海は小幅安で午前の取引を終えたが、後場はプラス圏、17000円台に乗せて17013円で再開。その直後に17042円まで上昇するが17000円台だったのは1時まで。その後は再びマイナスになり、16950円付近の小幅安水準でもみあった後、一進一退の振幅がにわかに大きくなる。プラスに浮上して17000円に迫ったかと思えば2時台にはマイナスまで下げ、すぐプラス圏まで戻る。上海市場も下落幅が1%を超えて大きく凹んだ後、プラスに浮上した。為替のドル円は113円台後半のまま。終盤は17000円にタッチしてもなかなか定着できない。それでも上海市場同様に小幅プラス圏を維持し、最後は17000円台にしっかり乗せ54円高の17014円で終えた。昨年11月以来の4日続伸。終値の17000円台は2月8日以来1ヵ月ぶり。日経平均先物日中取引も終値はちょうど17000円だった。

 新規IPOが1件。傘下に8社の食品メーカーを擁するヨシムラフードHD<2884>が東証マザーズに新規上場。10時36分に公開価格880円よりも50%高い1320円の初値がついた。これで今年の新規IPOは「初値>公開価格」の白星が4連勝。3月は月末までにあと19件もあり「春のIPOまつり」ただいま好評実施中。

 日経平均終値は54.62円高の17014.78円、TOPIX終値は+6.30の1375.35。売買高は26億株、売買代金は2兆4902億円。値上がり銘柄数は1422、値下がり銘柄数は435。プラスは26業種で、その上位は鉱業、石油・石炭、ガラス・土石、海運、証券、非鉄金属など。マイナスは7業種で、その下位は医薬品、情報・通信、保険、不動産、水産・農林、陸運など。上海総合指数は5日から始まる全人代の直前だからなのか、ガラにもなく最後までおとなしく安定して0.50%高だった。

 今週の星取は4勝1敗。前週末2月26日の終値16188.41円から826.37円上昇して今週の取引を終えた。3週続けて週間騰落プラス。4日続伸して17000円に届いたのは、2日が661円高どまりで上値の抑えがうまく効き「平常心」を保ったから、とも言えるだろう。ワルノリすると、後でろくなことがない。(編集担当:寺尾淳)