13日の日経平均は5営業日ぶりに大幅反落。イングランド銀行(BOE)は政策金利据え置き、金融政策現状維持でヨーロッパ市場は全面安。新規失業保険申請件数は+2万人の29.4万人と悪化したがベライゾンのストライキが影響して解釈が分かれるところ。タカ派のボストン連銀のローゼングレン総裁が利上げを主張。原油先物価格は国際エネルギー機関(IEA)の原油価格上昇見通しが出て47ドル台まで上昇したが、終値は46ドル台で3日続伸でも小幅高。NYダウは材料が白黒はっきりしないので終日方向性が定まらずプラスとマイナスを行ったり来たり。9.38ドル高で小幅反発したが、NASDAQ、S&P500は続落した。朝方の為替レートはドル円が109円近辺、ユーロ円が124円近辺。CME先物清算値は16635円だった。
シャープ<6753>の決算は債務超過で8月1日に東証1部から2部への降格が確実になった。上場企業925件の決算発表があり、マイナーSQ(オプションSQ)の日でもある日経平均は157円高の16804円と16800円台に乗せて始まるが、それを寄り天(寄り高)に数分で16800円、16700円を割り込むいかにもSQ日らしい序盤。9時8分の16653円を底にしてマイナスには落ちず、16600円台後半で少し安定したところで、9時19分に16845.67円のSQ値が出る。この時点での高値のさらに上につく悪いほうの「まぼろしのSQ」で、最近はほとんど見られなかった。ザラ場中に上回って凶兆のまぼろしを消すどころか、日経平均はそれと反対方向に動く。先物主導でマイナスに落ち、16600円も割り込む。今週の4日続伸とは高いSQ値をつけるためにあったのか? 下げ幅はアッと言う間に100円をオーバーし、10時台には16518円の25日移動平均線も16500円も下回る。為替のドル円は108円台後半でそれほど円高に振れていないので、ひとえにSQ日ならではの需給要因の下げ。上海市場がマイナスで始まるがプラスに浮上してさらに上値を追う。しかし日経平均は16500円にいったんタッチした後で一段安を喫し、11時3分に16441円の安値をつける。上海は小幅高。前引けは179円安の16466円だった。
上海市場はマイナスにもなりながら小幅高で午前中の取引を終える。後場の日経平均は16400円台後半のほぼ前引け水準で再開する。まぼろしのSQ値は300円以上、上に離れたまま。0時台は16500円にタッチしても、1時台は16400円台後半で低位安定。為替のドル円は108円台後半で前場よりやや円高。1時30分に発表された3月の第三次産業活動指数は0.7%低下して103.0で市場予測を下回った。日銀のマイナス金利導入後の金融・保険業が悪い。2時に上海市場は小幅高で再開するがすぐマイナスに沈む。日経平均は2時すぎに16500円に再びタッチするが、タッチしただけ。SQ日の需給要因の下げは時間が解決してくれるというが、夜のアメリカの重要経済指標、小売売上高の発表を控えた様子見で積極的に買えない。日銀の黒田総裁が午後の講演で「金融政策は機動的に行うことが持ち味で、効果がはっきりするまで待つということでは全くない」と述べたが、株価はほとんど反応しなかった。終盤も16400円台後半で動きが乏しく、利益確定売りの金曜日なので大引け直前に手じまい売りで16400円台前半まで下がり2時59分に16400円の安値更新。かろうじて日足一目均衡表の「雲」(16385円下限)内にとどまった。終値は234円安の16412円で、SQ値16845円が今後レジスタンスラインになるという縁起が悪いほうの「まぼろしのSQ」が完成。13日の金曜日。今年初の5日続伸はならなかった。日経平均先物日中取引は安値引けだった。
日経平均終値は234.13円安の16412.21円、TOPIX終値は-17.08の1320.19。売買高は25億株、売買代金は2兆5395億円でSQ日としては少ない。値上がり銘柄数は410、値下がり銘柄数は1487。プラスはその他製品、医薬品の2業種。マイナスは31業種で、その下位は水産・農林、鉱業、ゴム製品、パルプ・紙、非鉄金属、証券など。上海総合指数は午後低調で0.30%安だった。
今週の星取は4勝1敗。前週末6日の終値16106.72円から305.49円上昇して今週の取引を終えた。大型連休明けにSQ週の需給要因を円安のフォローの風で乗り切って4連騰しても、そんなに強い相場ではなかった。(編集担当:寺尾淳)