東京電力は今も増え続ける放射性物質汚染水のALPS処理水(放射性物質トリチウムは含有のまま)を海洋放出した場合の「人および環境への放射線の影響評価」について、18日までに評価結果を発表した。
東電は「線量限度や線量目標値、国際機関が提唱する生物種ごとに定められた値を大幅に下回る結果となった」として「人および環境への影響は極めて軽微であることを確認した」とする。
そのうえで「今回とりまとめた報告書について、更なる充実のため、幅広く、みなさまからご意見を募集します。今後、原子力規制委員会による実施計画の認可取得に向けて必要な手続きを行うとともに、IAEAの専門家等のレビュー、各方面からのご意見やレビュー等を通じて、評価を見直していきます」としている。
また「国内外の方々の懸念払拭ならびに理解醸成に向けて、人および環境への放射線の影響に関する科学的情報を、透明性高く継続的に発信していく」と継続して、情報開示していく考えを強調。
意見は12月18日午前0時まで、今回公表した「ALPS 処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書(設計段階)」の内容に関して一般から受け付けている。
東電は「寄せられた意見をいくつかのまとまりとして分類し、対応についても公開する予定。個別意見への回答は致しかねる。公開意見のなかに特定個人を識別し得る記述がある場合、個人および法人の財産権等を害するおそれがあると判断された場合には当該箇所を伏せる」としている。そのうえで「寄せられた意見は、IAEA による処理水レビュー、東電参加の公開会議等で使用する場合がある」としている。詳しくは東電HPから。(編集担当:森高龍二)