浜田靖一防衛大臣は29日の記者会見で米国防省安全保障協力庁による米議会に対する通知で、敵の射程圏外からでも攻撃可能な長距離巡航ミサイル「JASSM」を1億400万ドル(約150億円)で、最大50発の売却に応じると公表したことについて「我が国のスタンドオフ防衛能力強化に資するもの」と歓迎した。射程距離は約900キロ。「敵基地攻撃能力」につながる装備品。
浜田大臣は「JASSM取得のため、今年度予算で127億円を計上し、米政府と調整してきた」と述べ「我が国として実際に取得し、保有するJASSMの数量については、防衛力を明らかにするおそれがあるため差し控える」と数量は示さなかった。
また、この日の会見で、浜田大臣は27日にオーストラリア北部準州ダーウィン北にあるメルビル島で米海兵隊のMV-22オスプレイが墜落し、3人が死亡、5人が病院に搬送された事故に関して「米側から当該機は在日米軍普天間基地飛行場に帰属するものではないとの説明を受けている」と述べた。
そのうえで「米側に調査結果を含め情報提供を求めている。地元への配慮と安全確保に最大限配慮するよう米側に求めて行きたい。ただ防衛省として、現時点で飛行停止を求めることまでは考えていない」と飛行停止は求めないとした。(編集担当:森高龍二)