岸田文雄総理は16日、物流革新・賃上げに関する意見交換会で「来月、トラック運送業の標準的運賃を8パーセント引き上げるとともに、荷役対価や下請手数料等の各種経費も新たに加算できるよう措置したので10パーセント前後の賃上げが期待できる」と2024年問題で最も課題になっている運転手確保への後押しにもなることを期待した。
岸田総理はこの日の意見交換会で「高速道路・鉄道・船舶のインフラ革新を含め、2030年度に向けた政府の中長期計画を取りまとめた。計画に基づき政府全体で産業界と連携し、物流の革新を実現したい」と語った。
また「公共事業の積算に活用する労務単価を平均5.9パーセント引き上げ、来月から適用する。その中で、一般運転手は最も高い7.2パーセントの引上げを行う。これに荷待ち・荷役の対価等が適切に加算されると事実上10パーセントを上回る引上げとなる」とした。加えて構造的対策として賃上げ原資確保のための適正運賃導入や物流効率化を進めるための法案を国会に提出していることも伝えた。(編集担当:森高龍二)