富士フイルムHD、第1四半期営業益32%減 通期売上高予想は上方修正

2026年08月06日 16:15

今回のニュースのポイント

富士フイルムホールディングスが6日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、半導体材料やメディカルシステムなどの好調を背景に売上高が前年同期比10.3%増となった一方、バイオCDMO事業の固定費増加や構造改革費用の発生などが響き、営業減益となりました。一方で2027年3月期通期の連結売上高予想については、半導体材料の需要好調や為替影響を反映して従来予想から上方修正しました。

本文
 富士フイルムホールディングスが6日発表した2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)連結決算は、売上高が前年同期比10.3%増の8,264億9,300万円となり、第1四半期として過去最高水準となった一方、営業利益は同32.0%減の511億8,400万円、税金等調整前四半期純利益は同27.6%減の521億円、当社株主に帰属する四半期純利益は同30.4%減の374億2,400万円となりました。

 AI向け半導体材料の需要拡大に加え、メディカルシステムやインスタントフォトシステム「instax(チェキ)」が好調に推移し、全社売上を牽引しました。セグメント別売上高は、エレクトロニクスが前年同期比25.0%増の1,277億円、イメージングが同16.2%増の1,688億円、ヘルスケアが同12.4%増の2,568億円と力強い伸びを示しました。一方、ビジネスイノベーションは欧米向け輸出の減少等により同0.1%減の2,732億円と横ばい圏での推移となりました。

 損益面では、エレクトロニクスやイメージングが増益となったものの、ヘルスケアにおけるバイオCDMO(バイオ医薬品開発製造受託)事業で前期に開設した米国ノースカロライナ拠点の大型製造設備稼働拡大に伴う固定費が増加したことが影響しました。さらに、ビジネスイノベーション部門で事業体質強化に向けた一時費用(構造改革費用)を計上したことや、原材料価格高騰が重しとなり、全体では営業減益となりました。

 2027年3月期通期の連結業績予想については、売上高を従来予想の3兆4,700億円から3兆5,600億円(前期比6.0%増)へ上方修正しました。半導体材料の販売好調や為替の前提見直しが要因です。営業利益(3,650億円)、税金等調整前当期純利益(3,750億円)、当社株主に帰属する当期純利益(2,800億円)はいずれも従来計画を維持しました。

 先行投資や構造改革に伴う費用の影響により短期的な利益は圧迫されたものの、本業の需要は底堅く推移しており、今後はバイオCDMOなどの先行投資が順調に収益に貢献していくかが注視されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)