コーセー、中間決算は増収・営業減益 中国免税回復も広告宣伝費増で利益圧迫

2026年08月06日 19:13

今回のニュースのポイント

コーセーホールディングスが6日発表した2026年12月期中間期(2026年1~6月)連結決算は、中国免税向け販売の回復や北米での「tarte」事業の好調により、売上高が前年同期比2.7%増の1,649億1,500万円と増収となりました。一方で、子会社アルビオンの創立70周年に伴う広告宣伝・イベント費用の集中や、コスメタリー事業における販促費の増加などが響き、営業利益は同41.5%減の66億1,700万円と大幅な減益となりました。通期の連結業績予想および年間配当予想(150円)は据え置いています。また同日、構造改革の一環として約80名を対象とした希望退職施策を実施すると発表しました。

本文
 コーセーホールディングスが6日発表した2026年12月期中間期(2026年1~6月)連結決算は、売上高が前年同期比2.7%増の1,649億1,500万円となったものの、営業利益が同41.5%減の66億1,700万円、経常利益が同8.2%減の88億1,600万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同19.9%減の56億8,200万円となり、増収ながらも各利益項目で減益を余儀なくされました。売上高営業利益率は前年同期の7.1%から4.0%へと低下しています。

 売上面では海外市場が健闘しました。アジア地域は売上高261億4,100万円(前年同期比24.0%増)と2桁増収を記録。海南島での需要回復や免税企業の統合完了・業務再稼働が追い風となり中国免税向け販売が業績を伸ばしたほか、中国本土での「AQ 毛穴美容液オイル」などの販売も寄与しました。北米地域も売上高326億5,800万円(同5.9%増)となり、タルト事業において化粧品専門店「Sephora」向けやTikTokでの販売が好調で、店頭消化および出荷売上がともに過去最高を更新しました。

 一方で利益面は販促費や広告費の増加が大きく影響しました。主力の化粧品事業は、「コスメデコルテ」や「ONE BY KOSÉ」が伸びて売上高1,333億500万円(前年同期比4.2%増)を確保したものの、株式会社アルビオンにおいて創立70周年を契機とした広告宣伝費およびイベント費用が上期に集中したことなどから、セグメント利益は78億7,500万円(同19.5%減)となりました。また、コスメタリー事業は「ソフティモ」などが健闘した一方、「クリアターン」の競争激化による減収や大型キャンペーンに伴うマーケティング費用の増加が重荷となり、売上高301億8,500万円(同3.4%減)、セグメント利益14億1,100万円(同62.6%減)と大幅な減益に終わりました。

 通期の連結業績予想および配当予想については、従来計画を据え置きました。通期計画は売上高3,500億円(前期比6.0%増)、営業利益200億円(同8.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益121億円(同19.9%増)を見込んでおり、年間配当予想も普通配当140円に創業記念配当10円を加えた150円(中間70円、期末80円)を維持しています。

 なお同社は決算発表にあわせ、連結子会社のコーセーおよびコーセー化粧品販売において希望退職施策「特別ライフチャレンジ」(対象:勤続5年以上・満45歳以上の管理職・一般職等、募集人員:約80名)を実施することを決定したと発表しました。費用や応募者数が未確定のため現時点で業績予想への影響は未織り込みとしています。

 今後は、上期に集中した広告宣伝費やマーケティング費用の効果が下期にどのように表れるか、中国免税向け販売の回復継続性とともに、希望退職をはじめとする構造改革による収益改善の進捗が注目されます。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)