刑法犯45万件、4%増 詐欺19%増、凶悪犯も2桁増 警察庁

2026年08月14日 17:27

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警視庁庁舎。警察庁が公表した2026年1~7月の犯罪統計(暫定値)によると、全国の刑法犯認知件数は前年同期比4.0%増の45万5077件となった。詐欺や凶悪犯、粗暴犯が増加した一方、侵入盗や自動車盗などの重要窃盗犯は減少した。

今回のニュースのポイント

警察庁が公表した2026年1~7月の犯罪統計(暫定値)によると、刑法犯の認知件数は前年同期比4.0%増の45万5077件となりました。詐欺を中心とする知能犯が19.9%増えたほか、凶悪犯は11.6%増、粗暴犯も11.8%増となっています。 一方、刑法犯の大部分を占める窃盗犯は0.8%増にとどまり、侵入盗や自動車盗などは前年同期を下回りました。刑法犯の検挙人員のうち少年は11.4%増加しています。なお、今回の統計数値は暫定値で、2027年2月1日に確定する予定です。

本文
 警察庁が公表した2026年1~7月の犯罪統計資料(暫定値)によると、全国の警察が認知した刑法犯の総数は前年同期比4.0%(1万7455件)増の45万5077件となりました。検挙件数は同4.2%増の17万3483件、検挙人員は同4.5%増の11万6350人、検挙率は38.1%(前年同期は38.1%)となっています。

 1~7月累計の刑法犯認知件数の推移をみると、2019年の43万1073件から2022年には32万4680件まで減少したものの、2023年(39万3692件)、2024年(41万7676件)、2025年(43万7622件)を経て、2026年は45万5077件となりました。2022年を底として増加傾向が続いています。

 包括罪種別で増加が著しいのが「知能犯」です。知能犯の認知件数は前年同期比19.9%増の4万9221件となりました。その大半を占める詐欺の認知件数は、前年同期の3万8397件から4万5766件へと7369件(19.2%)増加しました。刑法犯全体の認知件数の増加数(1万7455件)と比較すると、詐欺の増加数はその4割強に相当する規模となっています。

 また、重要犯罪に含まれる「凶悪犯」の認知件数は前年同期比11.6%増の4644件となりました。罪種別の内訳では、殺人が587件(前年同期比0.8%減)、強盗が896件(同5.4%増)、放火が470件(同17.5%増)、不同意性交等が2691件(同15.9%増)となっています。凶悪犯全体が増加するなかで殺人は5件減少した一方、不同意性交等は370件、放火は70件増加しました。なお、不同意性交等の数値には法改正前に発生した事件の旧罪名(強姦、強制性交等)に係る数値も計上されています。殺人、強盗、放火、不同意性交等などに略取誘拐・人身売買や不同意わいせつを加えた「重要犯罪」全体の認知件数は、前年同期の8467件から9226件(同9.0%増)へ増加しました。

 「粗暴犯」の認知件数は前年同期比11.8%増の3万9425件でした。内訳は、暴行が1万9621件(同8.9%増)、傷害が1万4887件(同12.6%増)、脅迫が3487件(同22.0%増)、恐喝が1421件(同23.0%増)となり、脅迫や恐喝が2割を超える増加を示しています。

 検挙人員の動きをみると、刑法犯全体の検挙人員11万6350人のうち、少年は1万4297人となりました。前年同期の1万2833人から1464人(11.4%)増加しています。さらに凶悪犯における少年の検挙人員は前年同期の473人から588人へ24.3%増加しました。凶悪犯の内訳では、殺人が44人(同25.7%増)、強盗が325人(同20.4%増)、放火が21人(同10.5%増)、不同意性交等が198人(同32.9%増)となっています。

 一方で、刑法犯全体の約6割を占める「窃盗犯」の認知件数は前年同期比0.8%増の29万4490件と微増にとどまりました。特に「重要窃盗犯」に含まれる手口では減少が目立ち、侵入盗が2万5194件(同9.7%減)、自動車盗が2267件(同47.1%減)、ひったくりが248件(同16.2%減)、すりが817件(同15.9%減)となり、重要窃盗犯全体では前年同期の3万3459件から2万8526件へ14.7%減少しました。なお、乗り物盗のうち自転車盗(9万6150件、同2.4%増)やオートバイ盗(9350件、同12.9%増)は増加しています。

 都道府県別の刑法犯認知件数では、東京都(6万2159件、同11.7%増)、神奈川県(3万873件、同9.0%増)、愛知県(3万4648件、同7.8%増)、静岡県(1万951件、同10.0%増)などで前年同期を上回った一方、群馬県(21.4%減)、山形県(12.6%減)、茨城県(8.6%減)、愛媛県(8.5%減)など減少した地域もあり、全国一律ではなく地域や罪種によって推移に差がみられます。

 詐欺や凶悪犯、粗暴犯が増加する一方、侵入盗や自動車盗などの重要窃盗犯は減少するなど、罪種ごとに異なる動きを示した2026年1~7月の犯罪統計。今回の発表数値は暫定値であり、2027年2月1日に確定値が公表される予定です。(編集担当:エコノミックニュース編集部)