今回のニュースのポイント
KDDIとJR西日本SC開発は20日、商業施設開発の調査・分析から戦略立案までを一気通貫で支援するAIサービス「KDDI Market Compass」の提供を開始しました。KDDIが持つ位置情報・属性データと、JR西日本SC開発が商業施設開発で培った実践知を組み合わせます。実証では、新規商業施設開発を想定した場合、複数部門や外部調査会社との連携を含め従来約4カ月かかっていた検討プロセスを最短1日で実施できることを確認しました。
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KDDIとJR西日本SC開発は20日、AIサービス「KDDI Market Compass」の提供を開始しました。商業施設を開発する際に必要となる商圏分析、競合分析、顧客ニーズ分析、施設コンセプト策定、ターゲット設定、テナント戦略などをAIで一気通貫に支援します。両社による実証では、新規商業施設の開発を想定した調査・分析および戦略立案に要する検討プロセスについて、従来は約4カ月かかっていた作業を最短1日まで短縮できることを確認しました。従来は複数部門や外部調査会社との連携が必要で、多くの時間とコストがかかっていました。また、市場分析などが専門人材に依存するという課題もあり、AIを活用することで分析プロセスの標準化や属人化の解消、分析品質の均一化も狙います。
サービスの土台となるのは、KDDIがスマートフォン利用者から許諾を得て取得・統計加工した位置情報や属性データです。常に最新3日前のデータに更新されるほか、狭域メッシュ単位での人流把握、過去との比較や時系列分析、性別・年代などの属性把握が可能です。これに「ルクア大阪」などを運営するJR西日本SC開発が実際の商業施設開発で蓄積してきた調査項目、評価観点、仮説構築、意思決定ノウハウといった実践知を組み合わせました。単にAIが人流データを分析するだけでなく、実際の商業施設開発で使われてきた評価方法や意思決定のノウハウをAIモデルへ反映している点が大きな特徴です。
本サービスでは、商圏や競合、顧客ニーズを分析し、その結果を踏まえて出店やリニューアルに関する戦略仮説を提示します。狙うべき顧客層や施設コンセプト、導入すべきテナント、競合施設との差別化方針などを導き出します。さらに、商圏データからその地域に存在しそうな生活者・来街者を想定したペルソナをAIで生成し、その人物への仮想インタビューを実施する機能も備えています。インタビュー結果は議事録形式で可視化され、定量データだけでは見えにくい潜在ニーズや行動特性の把握を支援します。子育て世帯の来街比率が高い地域にはファミリー向けテナントの拡充、駅利用者の滞在時間を延ばしたい場合には飲食・体験型施設の導入といった具体的な戦略仮説の構築につなげます。
「KDDI Market Compass」は商業施設にとどまらず、不動産開発やエリア開発にも活用可能とされています。JR西日本SC開発も自社の商業施設開発・運営で積極的に活用する方針です。一方、KDDIにとって今回のサービスは第一弾となり、今後はさまざまな業界が持つ専門的な実践知と自社のデータ基盤を組み合わせ、特定事業に特化したAIの開発・実装を進める方針です。
商業施設の開発では、商圏や競合、人流、顧客ニーズなど多くの情報を分析したうえで、施設コンセプトやテナント構成を決める必要があります。KDDI Market Compassは、位置情報などのデータと商業施設開発の実践知をAIで組み合わせ、これまで専門人材や外部調査会社などに依存していた検討作業の効率化を図ります。KDDIは今回を第一弾として、今後は他業界でも専門的な実践知とデータを組み合わせたAIの開発・実装を進める方針です。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













