認可外保育施設、立入調査は65% 約7000施設で未実施、調査先の2割が基準不適合

2026年08月28日 12:15

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子どもと保護者のイメージ。(資料写真)2024年度の認可外保育施設への立入調査実施率は65.3%で、6964施設では未実施だった

 こども家庭庁は、2024年度の認可外保育施設に対する指導監督状況や施設数の現況を取りまとめ公表しました。

 認可外保育施設とは、児童福祉法に基づく認可を受けていない保育施設のことで、自治体独自の「認証保育所」なども含まれます。都道府県や指定都市、中核市などによる指導監督は、児童を保育するのにふさわしい内容や環境が確保されているか確認するために行われています。届出対象の認可外保育施設への立入調査は原則年1回以上とされているほか、認可外の居宅訪問型保育事業については年1回以上の集団指導を行うこととされています。

 2024年度の届出対象施設は2万68カ所でした。このうち立入調査を実施したのは1万3104カ所で、実施率は65.3%となりました。前年度(1万9971カ所中1万2830カ所、実施率64.2%)から1.1ポイント上昇したものの、全体の34.7%に当たる6964カ所では立入調査が未実施となっています。

 立入調査を実施した1万3104カ所のうち、指導監督基準に適合していたのは1万482カ所(80.0%)でした。一方で、2622カ所(20.0%)は指導監督基準に適合していませんでした。前年度の不適合率(25.7%、3285カ所)からは5.7ポイント低下しています。不適合だった施設に対する最終的な指導状況の内訳は、口頭指導が951カ所、文書指導が1663カ所、改善勧告が7カ所、公表が1カ所でした。事業停止命令や施設閉鎖命令が出された施設はありませんでした。

 指導監督基準に適合していなかった主な項目を見ると、ベビーホテル(147カ所)、事業所内保育施設(342カ所)、認可外の居宅訪問型保育事業(408カ所)、その他の認可外保育施設(336カ所)のすべての施設類型において「安全確保への配慮」が最も多く確認されました。このほか、消防計画の策定・訓練の実施、施設・サービス内容の掲示、乳幼児や職員の健康診断、契約内容の書面交付などでの不適合が報告されています。

 自治体区分別の立入調査実施率には大きな差がみられます。対象となった138自治体のうち、実施率が100%だったのは30自治体(21.7%)でした。一方で、90%以上100%未満が47自治体、80%以上90%未満が16自治体、60%以上80%未満が16自治体、30%以上60%未満が22自治体、30%未満が7自治体となっています。届出対象施設が3552カ所と最も多い東京都では、立入調査を実施したのが943カ所で、実施率は26.5%でした。なお、立入調査が未実施の施設に対しても、書類提出による審査や巡回支援(指導・助言)を実施している場合があると同庁は付記しています。

 2025年3月31日時点で届出対象の認可外保育施設に入所する就学前児童数は20万8811人で、前年(21万8762人)から9951人減少しました。年齢別では0〜2歳児が12万4664人、3歳以上の児童が8万2636人、年齢不明が1511人となっています。このほか、小学校就学児の利用も8481人確認されています。

 認可外保育施設の立入調査実施率は前年度の64.2%から65.3%へ上昇したものの、届出対象2万68カ所のうち6964カ所では立入調査が未実施となりました。また、実際に立入調査を行った施設の20.0%に当たる2622カ所で指導監督基準への不適合が確認され、各施設類型で「安全確保への配慮」が最多の不適合項目となりました。20万人を超える就学前児童が利用するなか、自治体による立入調査の実施状況には隔たりが存在しています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)