パナソニック、電池開発効率2倍へ 800人規模の体制、AIデータセンター需要にも対応

2026年09月17日 08:38

パナソニックエナジー

パナソニック エナジーが大阪府門真市に新設した研究開発拠点「エナジーイノベーションスクエア」の設備。同社は住之江拠点と合わせて約800人規模の電池開発体制を構築し、2030年度までに2023年度比で開発効率2倍を目指す(画像提供:パナソニック エナジー)

今回のニュースのポイント

パナソニック エナジーは9月16日、大阪府門真市にリチウムイオン電池の研究開発拠点「エナジーイノベーションスクエア」を新設し、本格稼働を開始したと発表しました。新拠点には約500人が勤務し、大阪市住之江区の拠点と合わせて約800人規模の電池開発体制を構築します。同社は両拠点の連携により、2030年度までに2023年度比で開発効率を2倍に高める目標を掲げています。電気自動車(EV)向けに加え、AIデータセンター向けでの高出力電池需要など、多様化する需要に対応する狙いです。

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 パナソニックグループで電池事業を担うパナソニック エナジーは2026年9月16日、大阪府門真市に新たな研究開発拠点「エナジーイノベーションスクエア」を開設し、本格稼働を開始したと発表しました。新拠点(地上6階建て、延床面積約2万4500平方メートル)は、リチウムイオン電池セルに関する材料開発から設計、試作、解析までの工程を一括して担います。

 新拠点には製品企画やセル技術開発などの部門から約500人の従業員が集約され協働します。さらに、生産技術開発を担う大阪市住之江区の「住之江生産プロセス開発棟」と一体運用を行うことで、門真と住之江を合わせて同社調べで「国内最大級」となる合計約800人規模の電池専門開発体制を国内に構築します。

 これらの体制整備を通じ、パナソニック エナジーは2030年度までに2023年度比で開発効率を2倍に高める目標を設定しました。また、これまで複数箇所に分散していた開発・試作プロセスを集約することで、輸送を伴う開発リードタイムを15%以上短縮できると同社は見込んでいます。開発された次世代電池技術や効率化された量産プロセスについては、国内拠点だけでなく、米国ネバダ工場やカンザス工場といった同社のグローバル生産拠点へ順次展開することを想定しています。

 同社が開発体制の効率化とスピードアップを図る背景には、電池需要や顧客ニーズの多様化があります。同社によると、EV向けで求められる「高容量・高耐久」の特性に加え、AIの普及に伴うデータセンター向けでは「より高出力」な電池への需要が高まっているとしています。また将来的には、ドローンやロボタクシー、ヒューマノイドロボットなど新たな産業分野での活用も見込んでいます。

 開発工程においてはデジタル化(DX)も推進され、シミュレーション評価と実機評価のデータを蓄積・統合する技術基盤を整備。統計解析やプロセス監視を活用することで、シミュレーション精度と設計完成度を高め、新製品の量産導入までの開発期間短縮を図ります。

 門真での材料・セル開発から住之江での生産技術確立、そして国内外の量産工場への展開という一連のプロセスを集約・強化する今回の取り組みを通じ、同社は多様化する市場需要への対応速度を高める方針です。今後は新拠点から生み出される技術が、AIデータセンター向けをはじめとする各用途やグローバルな量産拠点へどのように適用されていくかが確認点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)