英米、AI・自律技術で新協力へ 重要インフラ防護、防衛AI部門が連携

2026年09月23日 10:32

アメリカ・イギリス

英国と米国は、AI・自律技術に関する新たなパートナーシップの構築に向けた作業を開始する。両国の防衛AI部門が連携し、海上交通路から空域に至る重要な国家インフラの防護などで、信頼性と相互運用性を備えた能力の導入加速を目指す。(画像はイメージ)

今回のニュースのポイント

英国政府は9月22日、国連総会に合わせ、英国と米国がAI(人工知能)および自律技術に関する新たなパートナーシップ(AI and Autonomy Partnership)の構築に向けた作業を開始すると発表しました。英国国防省の専門組織と米国戦争省の最高デジタル・AI機関(CDAO)が直接連携し、海上交通路から空域に至る重要な国家インフラの防護など、両国間で相互運用可能なAI・自律システムの導入加速を目指します。本協力は米英豪の「AUKUS」による技術開発を土台としています。

本文
 英国政府は9月22日、ニューヨークでの国連総会ハイレベルウィークに合わせ、英国と米国がAIおよび自律技術の運用拡大に向けた新たなパートナーシップ構築の作業を開始すると発表しました。本措置は、防衛および重要インフラ防護の領域において、信頼性と両国間の相互運用性を備えた能力(trusted, interoperable capabilities)の実装を進めるための枠組みです。

 今回の協力では、両国の防衛系AI・デジタル部門が直接連携体制をとります。英国国防省の「Rapid AI Delivery Taskforce」と、米国戦争省の「Chief Digital and Artificial Intelligence Office(CDAO)」が共同で作業にあたります。具体的な適用対象として英国政府は、海上交通路から空域に至る重要な国家インフラの防護や、脅威検知・抑止におけるAI利用を挙げています。

 新たなパートナーシップに向けた協力は、米英豪による安全保障枠組み「AUKUS」で進められている次世代技術開発を基盤としています。その実証例として英国政府は、前週に英国海域において、英国プリマスで製造された全長12メートルの無人潜水艇「Excalibur」から、米国とオーストラリアが共同開発した重量級魚雷の実弾発射を実施したことを公表しました。英国政府によると、無人潜水艇から魚雷を発射したのは英米両国にとって初めてです。

 今回の取り組みは、英国のアンディ・バーナム首相による国連総会外交の一環として提示されました。首相は国連総会演説等を通じ、AIの国際的な活用と協調を訴える予定です。また、英国政府は同日、2027年11月のG20首脳会議をマンチェスターで開催することも正式に発表しました。

 今回の発表では、多国間でのAI協力の推進に加え、防衛当局間でAI・自律技術の相互運用可能な能力の導入を加速し、重要インフラ防護に活用する具体方針が示されました。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)