今回のニュースのポイント
農林水産省が公表した2026年産の水田作付状況(9月15日時点)によると、主食用米の作付面積は136.0万ヘクタールとなり、近年で高い水準だった前年(136.7万ヘクタール)と同水準を維持しました。一方で飼料用米は約46%減の2.5万ヘクタールに急減し、麦や大豆などの戦略作物も縮小しました。非主食用米や戦略作物の作付けが減少するなか、水田における作付構成の変化が鮮明となっています。
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農林水産省は、2026年産の水田における作付状況(2026年9月15日時点)の集計結果を公表しました。全国の主食用米の作付面積は136.0万ヘクタールとなり、近年で高い作付水準であった2025年産の136.7万ヘクタールとほぼ同水準(前年比0.7万ヘクタール減)を維持しました。一方で、飼料用米や麦、大豆などの作付面積が大きく減少しており、国内の水田における作付構成に顕著な変化が見られます。
主食用米の作付面積は、2025年産において136.7万ヘクタールへと拡大していましたが、2026年産においても136.0万ヘクタールと高い水準が継続しています。2023年産の124.2万ヘクタールや2024年産の125.9万ヘクタールと比較しても、2026年産の主食用米の作付面積は高い水準にあります。
今回の集計では、主食用米とは別に、政府備蓄米としての作付面積が1.7万ヘクタール計上されました。2025年産における備蓄米の作付けはゼロであったため、作付区分の構成が変化しています。なお、主食用米と備蓄米の作付面積を単純合算すると137.7万ヘクタールとなり前年を1.0万ヘクタール上回りますが、備蓄米は政府が買い入れて備蓄管理するものであり、通常の一般流通米とは区分して管理されます。
対照的に縮小が目立つのが非主食用米や戦略作物です。特に飼料用米の作付面積は、2025年産の4.6万ヘクタールから2026年産は2.5万ヘクタールへと約46%減少しました。また、稲発酵粗飼料用(WCS用)稲も4.9万ヘクタールから4.3万ヘクタールへ減少したほか、麦は9.5万ヘクタールから8.5万ヘクタールへ、大豆は7.5万ヘクタールから6.7万ヘクタールへとそれぞれ作付面積を減らしています。
戦略作物等の合計作付面積は、前年の38.8万ヘクタールから34.4万ヘクタールへと4.4万ヘクタール(約11.3%)減少しました。他方で、新市場開拓用米(輸出用米等)が0.9万ヘクタールから1.1万ヘクタールへ、米粉用米が0.4万ヘクタールから0.7万ヘクタールへ、加工用米が4.4万ヘクタールから4.5万ヘクタールへそれぞれ微増したものの、農水省はこれらの増加が限定的であり、非主食用米全体の作付水準は低い状態にとどまっていると分析しています。
全国的な主食用米の作付面積は前年並みとなったものの、地域ごとの動向には差が見られます。都道府県別では、新潟県が10.44万ヘクタール(前年比4,200ヘクタール減)、福島県が6.19万ヘクタール(同5,100ヘクタール減)、秋田県が7.85万ヘクタール(同2,700ヘクタール減)と減少した地域がある一方、岩手県が4.81万ヘクタール(同1,200ヘクタール増)、滋賀県が3.04万ヘクタール(同1,100ヘクタール増)、熊本県が3.32万ヘクタール(同1,300ヘクタール増)と拡大した地域もあり、全国一律の傾向ではないことが示されています。
なお、今回のデータはあくまで作付面積を示したものであり、最終的な収穫量や市場流通量を決定づけるものではありません。参考データとして示された2025年産の主食用米実績では、作付面積136.7万ヘクタールに対し生産量は746.8万トン、需要実績は682.6万トン(速報値)となっており、作付面積の動向がそのまま将来の需要や価格形成に直結するわけではありません。
また、今回の全国集計では、2026年8月の千葉豪雨および熊本地震の影響により、千葉県と熊本県について6月末時点の作付意向を使用しています。一方、同時点で作付意向が非公表だった青刈り稲・わら専用稲、飼料作物、そば、なたねの4品目については、両県を全国集計の対象から除外しています。確定値は今後公表される予定ですが、主食用米が高い作付水準を維持する一方で飼料用米や戦略作物が減少するという水田農業の偏りが示されており、食料安全保障や作付転換のあり方を巡る議論に影響を与えそうです。
(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













