今回のニュースのポイント
SCREENホールディングスが発表した2027年3月期中間決算は、売上高が前年同期比12.5%増の3,084億円、営業利益が同17.4%増の545億円となりました。先端半導体の投資拡大を背景に上期の受注が過去最高を更新し、7~9月期の営業利益率は21.5%に改善しました。通期業績予想は据え置いた一方、長岡京新拠点の改修など設備投資計画を580億円へ増額。運転資金の増加などにより、上期の営業キャッシュフローはマイナスとなりました。
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SCREENホールディングスが2026年10月30日に発表した2027年3月期中間連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比12.5%増の3,084億53百万円、営業利益が同17.4%増の545億23百万円となりました。経常利益は同19.5%増の559億77百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同18.2%増の376億56百万円でした。生成AIの普及に伴う先端半導体の投資拡大などを背景に、会社側は上期の受注が過去最高を更新したと説明しています。一方、通期の連結業績予想については、2026年7月28日に公表した数値を据え置いています。
中間期の業績をけん引したのは主力の半導体製造装置事業(SPE)です。同事業の売上高は前年同期比15.0%増の2,513億98百万円、営業利益は同18.2%増の575億28百万円(営業利益率22.9%)となりました。生成AI向けを中心としたメモリー需要の拡大を背景に、DRAM向け製造装置の販売が大きく伸びたほか、消耗部品や保守などのポストセールス売上も拡大しました。地域別では米国向けや韓国向けが伸長しました。一方で、ファウンドリー向けや台湾向けの売上高は減少しており、装置需要の投資領域には濃淡もみられます。なお、前四半期から繰り延べられていたスライド案件の売上計上は完了しました。
四半期ベースの収益性も大幅に改善しました。7~9月期単独の売上高は約1,866億円、営業利益は約401億円に達し、営業利益率は21.5%となりました。4~6月期の11.8%から9.7ポイント急上昇しています。上期累計の営業利益増減分析(前年同期比約80億円増)をみると、増収に伴う操業度益がプラス約120億円、採算性の向上がプラス約50億円寄与しました。研究開発費や人件費、減価償却費といった先行投資に伴う固定費の増加がマイナス約105億円の下押しとなったものの、販売数量の拡大と採算改善がコスト増を吸収しました。
同社は2027年3月期の通期連結業績予想について、売上高7,430億円(前期比22.7%増)、営業利益1,565億円(同27.7%増)、親会社株主帰属当期純利益1,150億円(同25.0%増)とする7月公表予想を据え置きました。上期実績は7月時点の想定をやや下回ったものの、下期の挽回を見込んで計画を維持しました。その一方で、通期の設備投資計画は従来の430億円から580億円へ150億円増額しました。旺盛な需要に対応するため、京都府長岡京市の新拠点改修など、将来の生産能力拡大に向けた投資を計画しています。
受注が過去最高を更新する一方、足元の資金面では負担も生じています。中間期の営業活動によるキャッシュフローは19億13百万円の支出(前年同期は308億34百万円の収入)となり、マイナスに転じました。装置の受注増や増産に対応し、棚卸資産が前期末比約506億円増の約2,092億円へ積み上がったことや、法人税等の支払いなどが資金流出要因となりました。受注増に伴う棚卸資産の積み増しなど、事業拡大局面における運転資金負担を反映したものとみられます。
株主還元では、中間配当を1株当たり60円と決定し、年間配当予想183円(期末予想123円)を据え置きました。2026年4月1日付の1対2の株式分割後換算で比較した前期年間配当146円50銭に対し、実質36円50銭の増配となる計画です。SCREENホールディングスの中間決算は、メモリー向け装置の需要拡大が受注と売上を押し上げる一方、成長投資や運転資金の負担が増加する構図を示しました。通期予想を維持しつつ設備投資を増額した判断は、中長期の供給能力拡大を重視する姿勢を映しています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













