阪急阪神HD、中間営業益2.9%減 万博特需の反動も通期上方修正、純利益予想900億円

2026年10月30日 18:47

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阪急阪神ホールディングスの2027年3月期中間決算は、営業収益が前年同期比7.1%増の6,414億円、営業利益が同2.9%減の816億円となりました。前年の万博特需の反動で都市交通や旅行が減益となった一方、マンション分譲が好調な不動産やエンタテインメントが増益を支えました。通期営業利益予想は1,277億円へ60億円上方修正され、国際輸送事業外部化に伴う株式売却益等を織り込み純利益予想も900億円へ110億円増額されました。

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 阪急阪神ホールディングスが2026年10月30日に発表した2027年3月期第2四半期(中間期)連結決算(日本基準)は、営業収益が前年同期比7.1%増の6,414億54百万円となった一方、営業利益は同2.9%減の816億76百万円と増収減益でした。経常利益は同4.9%減の809億71百万円、親会社株主帰属中間純利益は同2.4%減の525億62百万円でした。不動産やエンタテインメント事業が伸長したものの、前年の大阪・関西万博に伴う特需の反動や費用増が響き、営業利益率は約12.7%と前年同期から約1.3ポイント低下しました。一方、通期予想は営業利益を1,277億円へ60億円、純利益を900億円へ110億円上方修正しました。

 中間期減益の主因は、前年の大阪・関西万博特需の反動と費用の増加です。前年同期に大阪・関西万博関連の需要があった鉄道・バス、ホテル、旅行事業では、その反動が表れました。セグメント別では、都市交通事業の営業利益が前年同期比13.8%減の193億円、旅行事業の営業利益が同72.0%減の19億円と落ち込みました。旅行事業では万博輸送支援業務の反動に加え、中東情勢による一部海外ツアーの催行中止も響きました。さらに、都市交通における人件費や減価償却費、燃料費などの増加も利益を圧迫しました。

 全社業績を下支えしたのは不動産事業です。不動産セグメントの営業収益は前年同期比16.3%増の2,225億円、営業利益は同12.5%増の420億円と好調でした。増益を主導したのは住宅事業で、マンション分譲戸数の大幅増により営業利益が前年同期比57億円増の196億円へと急拡大しました。賃貸事業等もオフィス賃料の堅調な推移などにより同5億円増の262億円を確保しました。もっとも、ホテル事業は万博需要の剥落に伴い営業利益が前年同期の24億円から3億円へと減少しており、業態間での明暗が分かれています。

 エンタテインメント事業も好調でした。営業収益は前年同期比8.4%増の593億円、営業利益は同7.4%増の175億円となりました。スポーツ事業では、阪神タイガースのリーグ優勝争いの盛り上がりなどを背景に増収増益となり、営業利益は162億円(前年同期比6億円増)となりました。ステージ事業でも、宝塚歌劇や梅田芸術劇場の公演収入が増加したことで営業利益は21億円(同4億円増)となり、グループのコンテンツ力が発揮されました。

 鉄軌道事業の利用動向をみると、阪急電鉄の輸送人員は前年同期比1.2%増の3億2,183万6千人、阪神電気鉄道は同0.5%増の1億3,075万5千人となりました。しかし、両社とも輸送人員は増えたものの、阪神電気鉄道では運輸収入が前年同期を下回りました。都市交通セグメント全体では、万博特需の反動や人件費、減価償却費などの増加が利益を圧迫しました。

 通期の連結業績予想は、営業収益を従来予想比50億円減の1兆2,600億円(前期比4.7%増)へ引き下げた一方、営業利益は同60億円増の1,277億円(前期比0.4%増)へ上方修正し過去最高を見込んでいます。純利益予想は同110億円増の900億円(前期比14.6%増)へ引き上げました。ただし、最終利益の大幅増額には、スポーツ事業の好調などに加え、国際輸送事業の外部化に伴う関係会社株式売却益など特別損益の見直しが織り込まれている点に留意が必要です。年間配当予想は1株当たり100円(中間50円、期末50円)を据え置いています。

 万博特需の反動で都市交通、ホテル、旅行の収益が落ち込むなか、不動産とエンタテインメントが利益を支えました。通期は営業最高益を見込む一方、最終利益の上方修正には株式売却益なども寄与しています。特需が一巡した後の鉄道・ホテル・旅行の採算改善と、支払利息の増加を管理しつつ、主力事業の稼ぐ力を維持できるかが持続的成長の焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)