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四国電力の2027年3月期中間決算は、売上高が前年同期比8.9%増の4,191億円、経常利益が同20.5%減の527億円となりました。小売販売電力量が7.0%減少した一方、卸売販売電力量が26.0%増加し増収を牽引したものの、火力単価上昇や退職給付費用の増加が利益を圧迫しました。一方、送配電子会社の託送料金見直しによる90億円の改善を織り込み、通期経常利益予想を500億円へ25%上方修正しました。配当予想は年間55円を据え置いています。
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四国電力が2026年10月30日に発表した2027年3月期第2四半期(中間期)連結決算(日本基準)は、売上高が前年同期比8.9%増の4,191億2百万円となった一方、営業利益は同27.2%減の482億75百万円、経常利益は同20.5%減の527億45百万円と増収減益でした。親会社株主に帰属する中間純利益は同18.1%減の406億56百万円でした。一方、同社は同日、通期連結業績予想を修正し、経常利益予想を従来の400億円から500億円へ25.0%上方修正しました。主因は送配電子会社における託送料金見直しによる収支好転で、経常利益を90億円押し上げる見通しです。
中間期の増収をけん引したのは、電力販売構造の変化です。小売販売電力量は、契約電力の減少や前年夏季の高気温からの反動減などにより前年同期比7.0%減の108億10百万kWhにとどまり、小売販売収入も同151億円減少の2,373億円となりました。しかし、卸電力取引所や相対取引での卸売販売電力量が同26.0%増の77億61百万kWhへと急拡大し、卸売販売収入が同406億円増の1,108億円へ伸長しました。小売の落ち込みを卸売の拡大が上回ったことで、総販売電力量は同4.5%増の185億71百万kWhとなり増収を確保しました。
増収の一方で利益が減少したのは、営業費用が前年同期比16.4%増の3,708億円へ膨らんだためです。経常利益の増減分析をみると、需給収支の悪化が103億円の減益要因となりました。燃料価格上昇や燃種構成の変化に伴う火力単価の上昇が234億円のマイナスに作用したほか、退職給付に係る数理計算上の差異の償却影響も66億円のマイナス要因となりました。なお、燃料費調整制度の期ずれ影響は前年同期の約50億円の差益から今中間期は約45億円の差損となりましたが、今回から燃料価格を直近4カ月平均に置き換える算定方法の変更が行われています。
電源構成では、伊方発電所3号機は前年同期と同様にフル稼働し、会社公表の原子力利用率は103%、原子力発電電力量は38億59百万kWhとなりました。しかし、火力発電コストなどの上昇を補いきれず、セグメント別では発電・販売事業の経常利益が前年同期比142億円減の336億円と大きく落ち込み、中間減益の主因となりました。一方、送配電事業の経常利益は71億円(前年同期比7億円減)を確保しました。中間期の減益は、主に発電・販売事業のコスト増に起因しています。
通期業績予想では、売上高予想を従来予想比200億円減の9,050億円へ下方修正した一方、経常利益予想は同100億円増の500億円へ引き上げました。上方修正額100億円のうち90億円は、物価や金利上昇を反映した四国電力送配電の託送料金見直しによるものです。なお、中間期経常利益527億円は修正後の通期予想500億円をすでに上回っています。両者の差額から計算すると、下期単独の経常損益は約27億円の赤字となる見通しです。これは公表値からの逆算であり、会社が下期単独の赤字予想を明示したものではありません。通期予想を評価する際には、中間期と下期の利益配分にも注意が必要です。
年間配当予想は中間27.5円、期末27.5円の年間55円(前期実績50円から5円増配)を据え置きました。また、同社は2026年8月から9月にかけて自己株式181万株(取得価額35億円)を取得し、資本効率の向上を図っています。中間期末の自己資本比率は28.8%と前期末比で1.4ポイント改善しました。
卸売販売の拡大で増収となったものの、火力コスト増や退職給付費用が利益を圧迫した今回の中間決算。通期経常利益予想の上方修正は送配電事業の託送料金見直しが主導しており、発電・販売事業のコスト増と送配電事業の料金見直しが業績を異なる方向へ動かしています。下期の経常損益が公表値の差額から赤字相当となる点も踏まえ、発電・販売事業の収支改善と、送配電事業の託送料金見直しによる増益効果が通期業績にどう反映されるかが焦点となります。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













