セガサミーHD、中間営業益42%増の142億円 遊技機が牽引、ゲーム事業は減益

2026年11月06日 11:52

今回のニュースのポイント

セガサミーHDが2026年11月6日発表した2027年3月期中間決算は、売上高が前年同期比5.7%増の2,125億円、営業利益が42.2%増の142億円、中間純利益が約4倍の109億円となりました。『スマスロ リコリス・リコイル』など遊技機事業の大幅増益が全体を牽引した一方、ゲーム事業は減益、ゲーミング事業は買収影響で赤字が拡大しました。通期予想は据え置き、下期に集中する大型新作ゲームの販売動向が焦点となります。

本文
 セガサミーホールディングスは2026年11月6日、2027年3月期中間連結決算(2026年4月1日~9月30日)を発表しました。売上高は前年同期比5.7%増の2,125億8,400万円、営業利益は42.2%増の142億7,900万円、経常利益は49.4%増の161億3,200万円と大幅な増益を達成しました。親会社株主に帰属する中間純利益は298.6%増の109億3,100万円となり、前年同期の約4倍に拡大しました。調整後EBITDAも54.0%増の245億8,300万円へ伸長しました。会社は、大型新作ゲームの投入が第3四半期以降に集中するなか、各セグメントの営業利益と調整後EBITDAが想定を上回ったと説明しています。純利益だけでなく営業利益と調整後EBITDAも揃って大幅に増加しました。

 連結全体の営業増益を牽引したのは遊技機事業でした。同事業の売上高は前年同期の約418億円から約490億円へ増加し、営業利益は約30億円から約145億円へ大幅に拡大しました。『スマスロ リコリス・リコイル』の販売が会社計画を上回ったほか、前期発売の『スマスロ 甲鉄城のカバネリ 海門(うなと)決戦』の追加販売も寄与しました。また、2026年3月に開始したパチスロのユニット販売が順調に進捗し、当中間期のパチスロ販売台数の3割超を占めました。下期には「北斗の拳」シリーズなど複数の新作投入を予定しています。ただし、業界全体でパチスロの許認可取得が低水準で推移している点は、今後の販売計画における留意事項となります。なお、遊技機の営業益が連結全体を上回る形ですが、他事業の損失や全社費用によるものです。

 一方、エンタテインメントコンテンツ事業は黒字を維持したものの減益となりました。同事業の売上高は前年同期の約1,488億円から約1,451億円へ減少し、営業利益は約159億円から約93億円へ縮小しました。コンシューマ分野では既存タイトルのリピート販売やダウンロードコンテンツ、サブスクリプション収入が想定を上回った一方、F2P分野は想定をやや下回りました。映像分野では劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』の配分収入を計上し、『ソニック』映画シリーズの収入も寄与しました。AM&TOY分野ではアミューズメント機器の販売が好調でした。下期には『Football Manager 27』『STRANGER THAN HEAVEN』『ペルソナ4 リバイバル』などの大型新作を投入する計画です。

 ゲーミング事業は、買収効果により増収となった一方で営業赤字が拡大しました。売上高は前年同期の約85億円から約163億円へ増加したものの、営業損益は約30億円の赤字から約39億円の赤字へ悪化しました。既存のゲーミング機器販売は主力シリーズを中心に堅調に推移しましたが、前期に買収したGANおよびStakelogicの業績取り込みが増収と営業損失拡大の双方に影響しました。会社はGANで新プラットフォームへの移行を進め、Stakelogicでは事業・組織の最適化や収益性重視の運営に取り組んでいます。北米を中心とした機器販売の強化やリース拡充、新規顧客開拓も進め、来期以降の利益改善につなげる方針です。

 セガサミーHDは通期の連結業績予想を据え置きました。売上高は前期比4.6%増の5,100億円、営業利益は5.6%減の445億円、経常利益は12.4%減の475億円を見込み、純利益予想は325億円としています。上期の営業利益142億7,900万円に対し、通期予想の達成には下期に約302億2,100万円の営業利益が必要となります(編集部計算による差額)。大型ゲームタイトルの投入が第3四半期以降に集中するほか、遊技機事業でも複数の新作投入を予定しています。ゲーミング事業では買収企業の事業再生を進める方針です。通期予想の達成には、下期に投入する大型ゲームタイトルの販売動向などが重要となります。

 中間期末の総資産は6,206億3,100万円となり、前期末から減少しました。自己資本比率は前期末の56.5%から57.9%へ上昇しました。一方、ゲーム開発に伴う棚卸資産の増加などを背景に、現金・預金は前期末から減少しました。株主還元では、中間配当を1株当たり27円とし、期末配当予想28円、年間配当予想55円を据え置きました。会社はDOE3%以上または総還元性向50%以上のいずれか高い方を基本方針としています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)