今回のニュースのポイント
ソニーグループが2026年11月5日に発表した2027年3月期中間決算(IFRS継続事業ベース)は、売上高が前年同期比9.4%増の6兆2,672億円、営業利益が同42.9%増の1兆988億円でした。株主帰属の中間純利益は同38.8%増の7,918億円を記録。ゲーム・映画分野の増益を主因に、通期の連結営業利益予想を1兆8,700億円へ1,500億円、当期純利益予想を1兆3,300億円へ上方修正しました。年間配当予想35円は据え置いています。
本文
ソニーグループ株式会社は2026年11月5日、2027年3月期中間連結決算(IFRS)を発表するとともに、2026年度の通期連結業績見通しの上方修正を公表しました。当中間期の売上高は前年同期比9.4%増の6兆2,672億1,700万円となり、本業の儲けを示す営業利益は同42.9%増の1兆988億2,800万円と大幅な増益を達成しました。税引前利益は同37.9%増の1兆1,006億4,500万円、当社株主に帰属する中間純利益は同38.8%増の7,917億6,400万円でした。同社は堅調な業績推移を受け、通期の連結営業利益予想を従来の1兆7,200億円から1兆8,700億円へと1,500億円引き上げました。ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野と映画分野が収益拡大を力強く牽引したことが通期見通しの上方修正につながりました。
中間期の利益成長をみますと、売上高の伸び率9.4%に対し、営業利益が42.9%増、株主帰属中間純利益が38.8%増と利益率が大きく向上しました。なお、同社は2025年10月1日付で金融事業を営むソニーフィナンシャルグループのパーシャル・スピンオフを実行したため、前年同期比較は金融事業を除く継続事業ベースの数値となっています。足元の7~9月期(第2四半期単独)の実績でも、売上高は前年同期比約10%増の3兆4,294億円、営業利益は同約45%増の6,223億円へと拡大し、四半期の売上高営業利益率は前年同期の13.8%から18.1%へ4.3ポイント上昇しました。四半期純利益も同約44%増の4,496億円を記録するなど、エンタテインメント領域を中心とした高い収益性が示されました。
業績拡大の主力を担うG&NS分野の第2四半期実績は、売上高が前年同期比約9%増の1兆2,085億円、営業利益が同約83%増の2,201億円となり、営業利益の前年同期比増益額は997億円に達しました。ネットワークサービスの増収や自社制作ソフトおよび自社制作以外のソフトの販売拡大が寄与した一方、販売台数減少に伴うハードウェアの減収もみられました。また、営業利益の大幅増益には事業成長だけでなく、前年同期に計上していた米子会社バンジー関連の一部無形資産等の減損315億円や、過去に資産計上した一部開発費の修正に伴う費用183億円の反動が含まれています。ゲーム分野の利益急増は、販売拡大と前年同期の一時的費用の剥落が重なったことによるものです。
ゲーム分野と並んで全社収益を押し上げたのが映画分野の躍進です。映画分野の第2四半期実績は、売上高が前年同期比約48%増の5,137億円、営業利益は前年同期の139億円から926億円へと急伸し、増益額は787億円を記録しました。映画製作では、主に「スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ」の貢献による劇場興行収入の増加が売上高を押し上げ、映画製作における増収が営業利益の拡大にも寄与しました。これを受け、同社は映画分野の通期営業利益見通しを従来の1,500億円から2,000億円へと500億円引き上げました。この500億円の上方修正幅は、今回のセグメント別利益見通しの修正額の中で最大であり、エンタテインメントIPの展開力がグループ全体の収益改善に大きく寄与する構図となっています。
通期のセグメント別営業利益見通しをみますと、上方修正額は映画分野の500億円増を筆頭に、G&NS分野が400億円増の7,000億円、半導体を手掛けるイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野が300億円増の4,500億円、音楽分野が250億円増の4,450億円と幅広く引き上げられました。G&NS分野の通期予想では、自社制作以外のソフト販売増やネットワークサービスの増収を見込む一方、タイトルの発売日変更による自社制作ソフトの販売減少も織り込まれています。なお、通期見通しの前提となる下期(第3・第4四半期)の会社想定為替レートは、1米ドル=153円前後、1ユーロ=175円前後を設定しています。
各事業の見通し引き上げを反映し、2027年3月期通期の連結売上高予想は従来予想の12兆5,000億円から13兆円(前期比4.2%増)へ5,000億円増額されました。営業利益予想は1兆7,200億円から1兆8,700億円(同29.2%増)へ1,500億円上方修正され、当社株主に帰属する当期純利益予想も1兆2,100億円から1兆3,300億円(同29.0%増)へ1,200億円引き上げられました。株主還元につきましては、2026年11月5日の取締役会において中間配当を1株当たり17.50円と決定しました。期末配当予想17.50円と合わせた年間配当予想は1株当たり35円(前期実績はSFGI株式の現物配当を除き25円)とし、従来予想から据え置いています。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)













