【日経平均】前日終値近辺小動きの末25円安15000円割れ

2014年01月28日 20:35

 日立<6501>は18円安だったが売買高5位、売買代金4位と商いは活況。日立グループの日立国際電気<6756>は4~12月期の営業利益55億円で前年同期比で4倍。通期予想は125億円を155億円に上方修正し42円高で昨年来高値更新。日立ハイテクノロジー<8036>は逆に下方修正して149円安になり値下がり率9位。日立化成<4217>も下方修正して48円安と明暗が分かれた。

 キャタピラーの好決算、中国市場反発を受けてコマツ<6301>は21円高、日立建機<6305>は16円高。アメリカの医療機器大手コヴィディエンとの提携が伝えられたグンゼ<3002>は4円高で昨年来高値更新。ゴールドマンサックスが目標株価を引き下げたJSR<4185>は120円安で昨年来安値を更新し値下がり率8位。カゴメ<2811>の4~12月期決算は原材料高やトマトジュース売上減で純利益が21%減になり31円安。信越化学<4063>は後場に決算を発表し、4~12月期は塩ビ事業が好調で経常利益10%増だったが通期見通しの据え置きを問題視されていったん売られる。いかしすぐに上昇に転じ終値は11円高。サイバネット<4312>も後場に決算を発表し、通期の純利益見通しの上方修正を好感されストップ高の40円高で値上がり率1位まで躍進した。

「駆け込み需要で冷蔵庫や洗濯機など白物家電が売れ行き好調」という日経新聞の記事で、家電量販店のエディオン<2730>は29円高で値上がり率6位、ヤマダ電機<9831>は18円高で同7位。3月31日までは天国、4月1日からは売れない地獄が待っているのか? 58円安のヤマトHD<9064>は「クール宅急便」を常温で輸送した問題が影響し4~12月期の営業利益3%減という業績観測報道が出ていた。

 ゲーム関連で連日注目のスクエニHD<9684>は終日株価が乱高下したが終値は88円高で昨年来高値更新。売買高2位で、売買代金はソフトバンクをしのぎ1位になった。エイチーム<3662>は790円高で昨年来高値を更新し値上がり率2位。売買代金6位。バンダイナムコHD<7832>は「ONE PIECEトレジャークルーズ」を今春配信開始と発表し126円高で値上がり率5位、カプコン<9697>は83円高で値上がり率14位。一方、118円安のDeNA<2432>と62円安のグリー<3632>は下落率が5.47%で並び値下がり率同率13位。その下の15位は44円安のKlab<3656>で、ゲームの銘柄は上がっても下がってもランキングをにぎわせる。任天堂<7974>はゴールドマンサックスがレーティングを引き下げ540円安。有料課金型ゲームへの参入は見送るという。

 年が明けてから中国で鳥インフルエンザの感染者が100人を超え浙江省では12人が死亡。「クレベリン」の大幸薬品<4514>は77円高、マスク素材のダイワボウHD<3107>は3円高。この日86円高と大幅上昇した富士フイルムHD<4901>は、傘下の富山化学工業の抗インフルエンザウイルス薬「ファビピラビル(T-705)」について厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が、2月3日に開く次の部会で承認の可否について追加審議すると決定した。

 この日の主役は「アップル関連銘柄」。アップルの10~12月期決算は研究開発費負担が重く純利益が前年同期比で微減の130億7200万ドルで4四半期連続減益。チャイナモバイル(中国移動)でのiPhone販売開始で期待された1~3月期の見通しも市場予想を下回った。アップル関連銘柄では「一の子分」のフォスター電機<6794>は41円安、ローム<6963>は20円安、太陽誘電<6976>はクレディスイスがレーティングを引き下げて67円安、アルプス電気<6770>はシティグループ証券がレーティングを引き上げ、ゴールドマンサックスが目標株価を引き上げるという相反する投資判断を出されたが31円安、村田製作所<6981>は33円安、日東電工<6988>は127円安、TDK<6762>はHDD大手のシーゲート社の決算の悪さも影響して260円安で値下がり率16位になった。新型iPhoneの10~12月の販売台数は5100万台で市場予測の5500万台に届かなかったが、生産が追いつかなかったという説も、サムスンのGalaxyやソニーのXperiaが見直されてそっちに流れたという説もある。(編集担当:寺尾淳)