13年はケータイ、スマホともに市場拡大 しかし次四半期は縮小懸念も

2014年03月09日 18:42

 IDC Japan 株式会社は5日、国内携帯電話、およびスマートフォン端末の2013年第4四半期(10~12月)および2013年通年の出荷台数を発表した。

 これによると13年第4四半期の国内携帯電話出荷台数は、前年同期比11.6%増の1265万台となり、4四半期ぶりに1000万台超となった。この主要因として、NTTドコモがiPhone端末の販売を開始したことで、「iPhone 5S」に代表されるiOSスマートフォンの出荷台数がさらに拡大したことが挙げられるとした。

 同四半期期におけるベンダ別出荷台数シェアは、アップルが40.9%を獲得し、5四半期連続で首位の座を維持。また、上位トップ3では、「AQUOSシリーズ」のスマートフォン販売が好転したシャープが前四半期から順位を1つ上げて第2位、富士通も順位を2つ上げて第3位となった。

 また、同期のスマートフォン出荷台数は、前年同期比14.4%増の1010万台となり、2四半期ぶりにプラス成長となった。ベンダ別シェアでも、アップルがシェア51.3%で首位の座を維持。以下、携帯電話と同様に第2位がシャープ、僅差で富士通が第3位という結果になった。

 13年通期の携帯電話出荷台数は、前年比1.9%減の3963万台となった。ベンダ別では、年間を通して「iPhone 5、およびiPhone 5S/5C」で高いシェアを維持したアップルが、2年連続となる年間第1位を獲得。第2位にはシャープがランクインし、第3位は「Xperiaシリーズ」が好調なソニーとなった。

 一方、スマートフォンの出荷台数は、前年比6.4%増の3031万台となり、同年の国内携帯電話全体に対するスマートフォンの出荷比率は、前年の70.5%から76.5%へとさらに上昇。ベンダ別のシェアでは、アップルが圧倒的な強さを見せており、年間のシェアは46.0%となった。第2位以下の順位は、ソニー、シャープと続いた。

 しかし、今後の見通しに関しては「2014年第1四半期(1~3月)は、アンドロイドOS搭載のスマートフォン販売の苦戦が続いており、それが在庫問題へと発展し、同四半期では携帯電話市場全体が、前年同期比でマイナス成長に転ずる可能性が高い」とIDC Japan PC 携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの木村融人氏は分析している。 (編集担当:慶尾六郎)