【今週の振返り】朝にマドを空けても終値は51円上昇した週

2014年07月19日 20:11

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アメリカ株の史上最高値の翌日は、思いもよらぬ地政学的リスク勃発。それでもドル円は101円台からはみ出さず。

 プラス上位はゴム製品、その他金融、不動産、保険、非鉄金属、食料品など。プラス下位は卸売、ガラス・土石、金属製品、空運、陸運など。マイナス業種は石油・石炭だった。

 15日のNYダウは5.26ドルの小幅高で3日続伸。NASDAQは24ポイント下落。金融大手の決算を好感し午前中に取引時間中の史上最高値をマークしたが、議会への半年次報告でFRBがSNS、医薬・バイオなど一部業界の株価は割高と指摘したためマイナスに落ち、イエレンFRB議長が上院議会証言で雇用回復やインフレ率の改善はまだ不十分で量的緩和終了後もゼロ金利政策を当面維持すると強調するとダウは何とかプラスで終えた。16日朝方の為替レートはドル円は101円台後半、ユーロ円は138円近辺で、ドル円は少し円安。

 日経平均は25.50円安の15369.66円で始まり、午前9時3分に15355円で底を打つと上昇し、TOPIXを露払いに9時40分すぎにプラスに浮上して15400円台に乗せ、おおむね15400~15410円の狭いレンジでの値動きが続く。上海も香港も続伸スタート。日経平均は10時44分に15423円まで上昇するが、11時前から下落してマイナスまで落ちる。11時に中国の経済指標が発表され、4~6月期のGDPは+7.5%で市場予測を0.1ポイント上回り、1~6月の小売売上高は12.1%増、工業生産は8.8%増でほぼ市場予測並みだったが上海市場はマイナスに転じた。11時台は前引けにかけて戻しても79銭マイナスの15394.37円で前場を終えた。TOPIXはずっとプラス。

 後場も0時台はマイナスに沈むが、1時台、2時台はほとんどの時間帯が上限10円高程度のプラス圏小幅高で推移。TOPIXも2ポイント前後の小幅高で動きが乏しい。しかし2時30分すぎからズルズル下落が始まり、15400円を割り込んでマイナスに落ち、15380円も下回る。TOPIXもお付き合いしマイナスに。終値は15.86円安の15379.30円で3日ぶりに反落した。日中値幅は68円と小さい。TOPIXは-0.09の1273.59。売買高は18億株、売買代金は1兆6834億円だった。

 プラス上位は電気・ガス、不動産、パルプ・紙、サービス、空運、陸運など。マイナス下位は保険、その他金融、非鉄金属、ゴム製品、水産・農林、鉱業などだった。

 16日のNYダウは77ドル高で4営業日続伸し終値ベースの史上最高値更新。NASDAQ総合指数は9ポイント上昇した。イエレンFRB議長は下院で議会証言を行ったが中身は上院と同じ。エンタメ業界の大型M&Aでマーケットが活気づいた。17日朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が137円台半ばで、円高が少し進行していた。

 日経平均は43.57円高の15422.87円で始まる。TOPIXもプラス。主力銘柄が偏りなく買われる状況で午前9時18分に15465円まで上昇し、その後はおおむね15430~15450円で静かな値動き。上海、香港市場がマイナスで始まり、為替も少し円高方向に振れたので日経平均は11時前から徐々に値を切り下げていき、前引けは30円高ながら15409円で前場安値引けになった。

 後場はさらに安値を更新して始まり15400円を割り込む。午後0時39分に瞬間マイナスにタッチ。それでもしばらくプラスを維持していたが、午後1時30分を回ると待っていたかのようにマイナスまで急落。TOPIXもほぼ同時にプラスからマイナスに落ちる。先物主導で為替も対ユーロで円高が進行していた。2時9分に15347円まで下げた後、2時台は日経平均は1ケタ安水準、TOPIXも前日終値近辺まで戻るがプラスには浮上できない。そんな状況が大引けまで続き、終値は9.04円安の15370.26円で小幅続落した。日中値幅は118円。TOPIXも-0.21の1273.38と「惜敗」した。後場は商いが中・小型株に偏って売買高は22億株、売買代金は1兆7410億円だった。

 上昇セクター上位は鉱業、建設、陸運、倉庫、石油・石炭、保険など。下落セクター下位は証券、海運、パルプ・紙、鉄鋼、不動産、輸送用機器などだった。

 17日のNYダウは161ドル安。NASDAQ総合指数は62ポイント下落。住宅着工件数前月比9.3%減を受けて安く始まり、好決算期待ですぐプラスに戻したが、午後、マレーシア航空の295人乗りの旅客機がウクライナ上空で撃墜されたという速報が入った。さらにイスラエル地上軍がパレスチナ自治区のガザに進攻。地政学的リスク再発でユーロは急落し、NYダウも時間の経過とともに下げ足を速め17000ドルを割り込んだ。18日朝方の為替レートはドル円101円台前半、ユーロ円136円台後半とリスク回避の円買い。