電通<4324>の海外本社「電通イージス・ネットワーク」は30日、インドの総合デジタルエージェンシー「WATConsult」(WATコンサルト社」)の株式90%を取得し、今後段階的にシェアを拡大し最終的には100%まで取得することにつき、同社株主と合意したと発表した。
WATコンサルト社は、ソーシャルメディア領域に強みを持つ企業としてスタートし、現在はインド有数の総合デジタルエージェンシーへと成長している。インド全土でビジネスを展開し、70社を超えるグローバル&ナショナルクライアントに対し、デジタルクリエーティブ、デジタルメディア広告枠の買い付け、ソーシャルメディアやデジタルメディアを活用したキャンペーン展開、ウェブやデジタルアプリ/デジタルビデオの制作、オンライン・レピュテーション・マネジメントなど多岐にわたるデジタル・コミュニケーション・サービスを提供している。
電通グループはすでにインドにおけるフルサービス体制を整備しているが、今回の買収により、デジタル&ソーシャル領域における事業基盤とサービス提供能力が格段に強化されることになるとしている。買収後のWATコンサルト社を、グローバルネットワーク・ブランドのひとつであるIsobar(アイソバー)のネットワークに組み込む。ブランド呼称を”WATConsult – Linked by Isobar”(WATコンサルト・リンクト・バイ・アイソバー)とし、グループ各社との連携を強化することで、インドでの成長戦略を加速させていく方針だ。
WATコンサルト社は、設立は2007年で、本社所在地はインド・ムンバイ市(デリー市、バンガロール市、コルカタ市にも拠点を持つ)。株主構成は買収手続き完了後は、電通イージス・ネットワークが90%、同社経営幹部が10%となる。2014年3月期の売上総利益は1億6408万7000インドルピー(約3億2000万円)。従業員数は160名で、事業内容はソーシャルメディア・マーケティングを含む総合デジタル・コミュニケーション・サービスである。 (編集担当:慶尾六郎)