ソニー、PS4の好調さなどにより業績を上方修正

2015年04月24日 09:52

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らく苦難の時期が続いているソニーだが、「プレイステーション4」の追い風を受け不振脱却の兆しを見せ始めている。

 据え置きゲーム機の「プレイステーション(PS)4」を中心とするゲーム事業、また音楽や金融事業なども好調に推移していることから、ソニーが2015年3月期の連結業績予想を上方修正するとの発表を行った。長らく苦難の時期が続いているソニーだが、「プレイステーション4」の追い風を受け不振脱却の兆しを見せ始めている。

 22日、ソニーが15年3月期の連結業績予想を上方修正。それによれば、売上高をこれまでの予想である8兆円から2100億円増やして8兆2100億円に、営業利益はこれまでの予想である200億円から480億円増やして680億円に、そして税引き前損益をこれまでの予想である50億円の赤字から390億円の黒字に、最終赤字をこれまでの予想である1700億円の赤字から1260億円の赤字にするとした。前年同期の最終赤字は1284億円であった。

 こうしてソニーが上方修正を行う背景には、「プレイステーション4」の販売の好調さがある。13年11月に発売が開始されて以来、3月1日の時点で累計販売台数は2020万台を超えており、これまでのプレイステーションシリーズのなかでも過去最高ペースで販売台数を増やし続けている。さらにはゲームを通じたネットワーク販売も好調に推移しており、ユーザー数、コンテンツ配信ともに伸長。14年3月期のネットワーク販売は2000億円であったが、15年3月期は4~12ヶ月の9ヶ月ですでに2400億円に達しており、1~3月期についてはさらなる伸びをみせている。

 また音楽事業も好調に推移しており、ストリーミングサービスなどのネット配信市場の拡大にともない、アルバム販売や配信サービスなどが伸長したこと、そして株価上昇により金融事業であるソニー生命の利益が押しあがったことなども要因となった。

 やはり日本を代表するメーカーに元気がなければ、日本経済の活性化はないように思われる。世界に名だたるソニーが赤字から脱却し経営再建をはたすことにより、日本経済全体が受ける影響は決して小さくないはずだ。(編集担当:滝川幸平)