マイナーチェンジを機に、先進安全装置をすべて標準搭載した「スバル・レガシィ」シリーズ

2015年09月12日 20:10

Legacy Outback

マイナーチェンジを機に高度な先進安全装置「アドバンスセイフティパッケージ」を標準装備する「スバル・レガシィ」シリーズ。写真は本革シートなど上級装備を標準で備えた「アウトバックLimited」で345.6万円

 現在、自動車の予防安全装置あるいは自動ブレーキ、安全運転支援システムなどと呼称するアクティブセーフティ装置が盛んに喧伝されている。トヨタの「セーフティセンス」、ホンダ「センシング」、富士重「アイサイト」などがそれに当たる。

 現時点で国内メーカーが装備するシステムで最も優れていると評価が高いのが、スバルWRX・S4とスバル・レヴォーグの「アイサイトⅢ」だといわれる。その前方確認予防性能は車速50km/hから自動ブレーキが作動、自転車や歩行者も完全に検知する能力がある。さらに側方と後方の検知・警報機能を追加したことで、全周の安全確保が可能となった。

 この先進の富士重の予防安全システムがより高度な先進安全装置「アドバンスセイフティパッケージ」として、同社のレガシィB4とアウトバックのマイナーチェンジを機に標準装備されることになった。10月1日から発売となる。

 レガシィB4およびアウトバックは、昨年2014 年度自動車アセスメント(JNCAP)において、最高の評価である 5つ星を獲得し、「新・安全性能総合評価ファイブスター賞(JNCAPファイブスター賞)」を受賞した。また、予防安全技術を評価する「2015年度予防安全アセスメント」においては、最高ランクであるJNCAP「先進安全車プラス(ASV+)」を満点評価で獲得しており、安全性能全般で高い評価を得ている。

 今回のマイナーチェンジで「アドバンスセイフティパッケージ」を標準装備することで、車両周辺状況の幅広い検知を可能として安全性を高める。同時に、上級グレード(Limited)へアイボリー内装の設定や米アップルのi-OSに標準のSiri対応の音声認識機能「Siri Eyes Free(アイズフリー)」に対応するなど、インテリアの質感や機能性を向上させた。また、滑らかなハンドリングや上質な乗り心地、静粛性の向上など、走行時の質感も高め、スバルのフラッグシップモデルとしての価値をさらに高めたという。

 アドバンスセイフティパッケージは、アイサイトでの前方検知に加え、レーダーシステムによる後・側方の検知が可能で、より安心・快適なドライブをサポートする。加えて、ドアミラーでは見えにくい、自車斜め後方の車両をレーダーで検知して、ドアミラーに付いているLEDランプを点灯または点滅させることでドライバーに注意を促す「死角検知機能(BSD:Blind Spot Detection)」。隣車線を後方から急接近してくる車両をレーダーで検知して、ドアミラーに付いているLEDランプを点灯または点滅させることでドライバーに注意を促す「車線変更支援(LCA:Lane Change Assist)」を行なう。このBSD、LCAは車両をレーダーで検知した状態で、ドライバーがウィンカー操作をした上で車線変更を試みた場合、ドアミラーに付いているLEDランプを点滅させることでドライバーに衝突の危険性を知らせる。さらに、後退時に左右から接近してくる車両をレーダーで検知し、衝突の危険性があると判断した場合にドライバーにドアミラーに付いているLEDランプを点滅かつ警報音を発する「後退時支援(RCTA:Rear Cross Traffic Alert)」システムを組み合わせる。

 また、ルームミラーに一体型の単眼カメラを新採用することで、先行車や対向車を検知して、ヘッドランプのハイビームとロービームを自動で切り替えるハイビームアシスト(自動防眩インナーミラー付)も標準とした。

 安全支援システムの充実に加えてインテリアの質感を高めた上級グレードの設定もニュースだ。Limitedグレードに要望の多かったアイボリー内装(本革仕様)を追加した。車両価格はB4の291.6万円、B4 Limitedの313.2万円。アウトバックの318.6万円、アウトバックLimitedの345.6万円となる。なお、シリーズ全車で取得税40%、重量税25%のエコカー減税が適用となる。(編集担当:吉田恒)