写真が東京モーターショー会場でアンベールとなったマツダのロータリースポーツのコンセプトカー「Mazda RX-VISION」だ。全長は4200mmほどとコンパクトに見えるが、車幅は1900mmを超えているようだ。ロングノーズ＆ショートデッキ、そしてワイド＆ローのリアルスポーツだ
第44回「東京モーターショー2015」の第一弾詳報。気になるMAZDAは、スポーツカーのコンセプトモデル「Mazda RX-VISION（マツダ・アールエックス・ビジョン）」を世界初公開した。
モーターショー会場でマツダの社長兼CEOである小飼雅道氏は、「現在はロータリーエンジン（RE）搭載車の生産を行なっていませんが、マツダはREの研究・開発を継続しています。「SKYACTIV-R」というエンジンの名称には、SKYACTIV技術の開発時と同様に、“常識を打破する志と最新技術をもって課題解決に取り組む”という意味が込められています。本日このマツダスタンドで、私たちが描いた夢について、皆さまとお話しできることを楽しみにしております。今後もマツダは、お客様と深い絆で結ばれたオンリーワンのブランドを目指して挑戦を続けてまいります」
世界最量販スポーツカーであるロードスターと並んでMAZDAを象徴するのが、「ロータリーエンジン（RE）」だ。シンプルな構造で軽量・コンパクト。しかも回転バランスに優れ、高出力が得られる。しかし、燃焼室形状が原因とされる不完全燃焼による燃費の悪さや排出ガス対策の難しさが付きまとう。MAZDAとしても2012年の「RX-8」生産終了後、ロータリーエンジン搭載車は途絶えたままだ。
今回のモーターショーでMAZDAは、1967年にREを実用化させて搭載した「コスモ・スポーツ」を復刻登壇させ、堂々と「マツダ・スポーツコンセプト」を発表した。
マツダは、このMazda RX-VISIONについて、「新しさのなかにスポーツカーの正統を感じさせる、マツダのスポーツカーの歴史を凝縮させたようなスタイリングを備えたモデル」としている。Mazda RX-VISIONはロータリーエンジンを搭載した「RX」の流れを汲んだスポーツクーペだ。
エクステリアの造形は、典型的なロングノーズ＆ショートデッキで、キャビンは極めて小さい。その長めのプロポーションは、ロータリーエンジンを完璧なフロントミッドシップ搭載したリアルスポーツにみえる。
熱烈なMAZDA「RX」ファンはロータリーエンジン搭載車復活を渇望しており、今回のマツダの発表は、1971年デビューの「サバンナRX-3」を経て、その後の日本のスポーツカーを代表する1台となったピュアスポーツ「RX-7」が、SKYACTIV技術を得てようやく復活する。
かねてより噂に上っては消える、開発が続けられている次世代ロータリーエンジンが、同社スカイアクティブ技術よって燃費向上と環境性能アップを達成する日を待ちたい。
2017年には量産型ロータリーエンジン発売50周年を迎える。MAZDAの前身である東洋工業の創立100年は2020年だ。さぁ、どこで「RX-VISION」復活を宣言するのか？（編集担当：吉田恒）
