本日、10月28日発表。ニュル北コースFF車最速ラップタイム記録のシビック・タイプR、750台の限定販売

2015年10月28日 17:04

HONDA CIVIC_R_TMS

日本におけるシビック・タイプRは、全国で750台の限定販売となり、10月28日の東京モーターショーのプレス発表後、夜中の日付が変わった29日午前0時から、専用開設されるWebサイトで商談申し込みが可能となる

 「44th Tokyo Motor Show」におけるホンダブースの肝、ひとつは「Honda FCV」燃料電池車で、この会場で正式名称が発表。もうひとつは、Hybrid Super Sportsの「NSX」だ。が、この2台については事前情報を何度かレポートしてきたので、詳報は後日に譲る。

 報告は、今回の「第44回東京モーターショー」のプレスデー10月28日に日本初公開となった「CIVIC Type R」にフォーカスする。ホンダの4輪事業を世界に知らしめた初代シビックから、同車はホンダの屋台骨を支えてきた主力車種だった。それが、2007年デビューのシビックを最後に、日本の市場から消えて久しい。今回、限定発売という恰好ながらシビックが日本に帰ってくる。しかも、Honda Sportsとして最上級のエンブレムを付けた「Type R」として凱旋帰国となる。発売は12月7日。

 ヨーロッパですでにリリースされているシビック・タイプRは、5ドア・ハッチバックをベースとする。ボディサイズは全長×全幅×全高4300×1880×1430mm、ホイールベース2605mm。この小さいとは言えない?ボディに、昨年来ホンダが新世代エンジンと発表していたターボエンジン群のなかで、最高出力を誇る2リッター直列4気筒VTEC直噴ターボを搭載する。これは、最高出力310ps/6500rpm、最大トルク40.8kg.m(400Nm)/2500rpmに達する超弩級エンジンに仕上がっている。組み合わせるトランスミッションは6速マニュアルとなる。

 これほどまでのパワー&トルクを誇るパワーユニットをコンパクトなボディのシビックのボディに押し込んで、前輪駆動(FF)で走らせる。この無謀ともいえるレイアウトを成立させたのが、エンジン本体やLSD、電動パワーステアリングなどの電子制御。加えて、トルクステアリングを完璧に押さえ込むという前輪側のサスペンション「デュアルアクシスストラット式サス」や専用開発のアダプティブダンパーの採用、フロントに対向4ポッドキャリパーのブレンボ製ブレーキ装着を始めとしたシャシー回りの強化である。タイヤサイズは前後とも235/35R19サイズを装着する。さらに獰猛ともいえる空力パーツの追加などで、ハイスピードドライビングを制御する。

 こうしたメカニズム満載のシビック・タイプRは、2015年8月16日、あの過酷なサーキット、ニュルブルクリンク北コースで量産FF車として最速のラップタイム7分50秒63というタイムを叩き出した。シビック・タイプRが記録を達成する以前のFF量産車の記録は、2014年6月にルノー・メガーヌR.S.CUP-S(日本限定60台、価格456.0万円)の7分54秒36だった。

 日本におけるシビック・タイプRは、全国で750台の限定販売となり、10月28日の東京モーターショーのプレス発表後、夜中の日付が変わった29日午前0時から、専用開設されるWebサイトで商談申し込みが可能となる。価格は、428.0万円。なお、街のホンダ・ディーラーでは購入申し込みはできない。(編集担当:吉田恒)