日産のフラッグシップ・スーパースポーツである「NISSAN GT-R」2016年モデルが、特別なチューニングを施され、ドリフト走行における世界最高速度、時速304.96km/hを達成し、ギネス世界記録を更新した。
このギネス記録更新を達成したドライバーは、日本のドリフト走行選手権のシリーズチャンピオンであるドライバーの川畑真人氏だ。今回の挑戦は、アラブ首長国連邦のフジャイラ国際空港で開催されたイベントで実施された。
今回のドリフト走行世界最速記録を樹立した「NISSAN GT-R」には、NISMOのスペシャリスト達の支援のもと、GReddy (日本名:トラスト)による特別なチューニングが施された。トラストチューンGT-Rの最高出力はノーマルの倍以上である1380馬力まで引き上げられ、駆動方式は全輪駆動から後輪駆動に変更されていた。さらに今回の挑戦に先駆けて、富士スピードウェイで川畑ドライバーによる走行テストを何度も行ない、世界最速を達成させるためのドライビングパフォーマンスに不可欠な安定性と、ドライバーのスキルを高めるハンドリング性能を維持しつつ、俊敏なドライビングを目指してチューニングを行なったという。
中東日産のマネージングダイレクターであるサミール・シェルファン氏は、「日産は、今回もギネス世界記録を更新し、新たな歴史を作り上げた。『NISSAN GT-R 2016年モデル』は、日産にとってアイコン的なスーパーカーであり、これまでも究極のドライビング性能を幾度となく証明してきた。今回のギネス記録更新により、そのパフォーマンスの高さを証明した」とした。さらに「この偉業がここアラブ首長国連邦で達成されたことは、中東地域とって特別な意味を持つ。日産は、『今までにないワクワクを』を届けるというコミットメントを、非常に難しい世界記録の樹立によって果たすことで、更なるレベルへと進めることができた」とも。
ギネス挑戦の場所は、時速300km/h以上でのドリフト走行を想定して、3kmの長い滑走路を有するフジャイラ国際空港を選択。ドライバーは前述したとおり、高いドリフト競技技術を持つ「Team Tokyo」の一員、日本で活躍している川畑氏を迎えた。
トラストの技術者は、準備のためにギネス挑戦日の3日前からにフジャイラ国際空港に入り、ギネスワールドレコーズが定める非常に厳しいガイドラインに従い、3回の挑戦で世界記録を樹立した。
なお、プロドリフト・アカデミーからは技術およびロジスティック面でのサポートを、レカロからは運転席シート、レイズからは特別仕様軽量合金ホイールを、またトーヨータイヤからは今回の挑戦のために特別に開発したドリフト用タイヤの提供を受けた。(編集担当:吉田恒)