矢野経済研究所では、住宅リフォーム市場の短期的な市場トレンド調査を実施した。調査期間は2016年1月~3月(2016年第1四半期)、2016年4月~6 月(2016年第2四半期)。調査方法は同社専門研究員による市場規模算出、及び文献調査。
それによると、2016年第1四半期(1~3月)の住宅リフォーム市場規模は 1兆2,421億円、前年同期比で 3.4%減と推計している。2014年第1四半期は消費税増税前の駆け込み需要、2015年第1四半期はその反動減があり、過去2カ年における第1四半期は大きく市場が動いた時期であるが、こうした影響を除くと、2016 年第 1 四半期はほぼ例年通りであると考えるとしている。
2016年第2四半期(4~6月)の住宅リフォーム市場規模は1兆4,247億円、前年同期比で11.1%減と推計している。また、2016年上半期(1~6月)の住宅リフォーム市場規模は2兆6,668億円(速報値)、前年同期比で 7.7%減と推計する。
2016 年第2四半期は、ここ数年で最も低い市場規模となり、四半期ベースでは2期連続の前年同期比でマイナスとなっていることから、リフォーム市場の先行きが懸念される状況にあるという。消費税増税が先送りされたことにより、期待されていた駆け込み需要までもが先送りとなってしまい、今年はリフォーム市場に特段、影響を与える要因のない「無風」の状況といえる。そのため、リフォームに対する消費意欲を活発化させるような取り組みが業界全体で必要になっているものと考えるとしている。(編集担当:慶尾六郎)