トヨタ自動車は、米国を主要マーケットとするトヨタ・カムリをフルモデルチェンジし、米国ミシガン州デトロイト市で開催の「2017北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)」において世界初披露した。
開発コンセプトは、走りや乗り心地などクルマとしての基本性能「Performance」を鍛えあげるとともに、先進技術・機能を通じ環境性能や安全性「Intelligence」を高めることとした。このふたつの要素を徹底して追求、両者の相乗効果で数値では表せない価値を生み、カムリをヒトの五感に訴えるクルマに昇華させたのだという。
車両エクステリアは、トヨタのデザインアイデンティティである進化する「キーンルック」を纏う。TNGA(Toyota New Global Architecture)による新プラットフォーム採用によりボンネットフードと全高を低く抑え、スリムなアッパーグリルと大きく構えたロアグリルを対比させ、低重心とワイドなスタンスを強調した。
インテリアは、スポーティなインパネとグローバルミッドサイズセダンに相応しい広々とした空間を両立し、前方視界に優れた軽快な運転が楽しめる室内とした。インパネのインターフェイスは、カラーヘッドアップディスプレイ、メーターパネル内のマルチインフォメーションディスプレイ、8インチオーディオビジュアルナビゲーションシステムがリンクそれぞれリンクし良好な操作性を得た。
パワートレーンにはニュースが満載だ。高い走行性能と環境性能を両立させた新型エンジン「Dynamic Force Engine」の初採用モデルとして、直列4気筒2.5リッター直噴ガソリンエンジンを設定。ガソリン車、ハイブリッド車ともに世界トップレベルの熱効率を達成すると同時に、レスポンスやトルクを向上することで、燃費と動力性能の大幅向上を実現した。
このガソリンエンジン車には、TNGAで全面刷新した新型トランスミッション「Direct Shift-8AT」を採用。世界トップレベルの伝達効率を実現するとともに、多段化、ロックアップ領域の拡大により、ドライバーの意のままに反応する走りを実現する。
ハイブリッド車では、2.5リッター用のトヨタハイブリッドシステム(THSⅡ)を一新した。小型・軽量・低損失化技術を、高燃焼効率・高出力の新型エンジンと組み合わせ、優れた動力性能・低燃費を達成しているという。
先進の安全運転支援システムも万全だ。ミリ波レーダーと単眼カメラを用い、総合的な制御により、クルマだけではなく歩行者も認識する歩行者検知機能付衝突回避支援型プリクラッシュセーフティをはじめ4つの先進安全機能をセットにした衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」を採用している。
米国ではこの春、日本では全国のトヨタカローラ店に加え、トヨペット店およびネッツ店と東京地区の東京トヨタで、2017年夏頃の発売を予定している。(編集担当:吉田恒)