日経平均終値は220.17円安の19238.98円、TOPIX終値は-15.08の1539.12。売買高は21億株、売買代金は2兆4041億円。値上がり銘柄数は676、値下がり銘柄数は1191。プラスはゴム製品、非鉄金属、パルプ・紙、電力・ガスの4業種。マイナスは29業種で、下位はニコンが属する精密機器、医薬品、水産・農林、食料品、情報・通信、その他製品など。上海総合指数は0.03%高だった。
15日の日経平均は大幅反発。世界が注目する中、イエレンFRB議長が連邦議会上院の銀行委員会で議会証言を行い、今年中3回を予定する利上げについて「先延ばししすぎるのはリスクがあり賢明ではない」と、早期利上げに意欲を見せハト派がまるでタカのように振る舞った。従来通りに「雇用と物価を注視」し、「利上げは今後の数回のFOMCで判断する」としながら、多くのエコノミストが否定的な3月利上げの可能性を排除しなかった。トランプ政権については「経済見通しが不透明」としながら財政規模の拡大には注文をつけた。金融規制のドット・フランク法を見直す方針については、FRBのタルーロ理事が辞任する情勢を見据え「その核心は支持」「今後の政策を見守る」という表現にとどめた。証言の最中からドルは買われたが、NYダウは乱高下した。
ヨーロッパでは、英国の1月のCPIは+1.8%で2年半ぶりの高水準だが市場予測に届かず、12月のユーロ圏鉱工業生産指数は-1.6%で市場予測より悪かった。10~12月期のユーロ圏域内総生産(GDP)改定値も速報値から0.1ポイント下方修正され+0.4%。ドイツ、フランスは+0.4%、イタリアは+0.2%。ドイツのZEW景況感指数は前回16.6 、市場予測15.0を大きく下回る10.4。政治リスクが意識されていた。ドイツの10~12月期のGDP速報値は前期比+0.4%で市場予測を下回った。イタリアも予測より悪い。ドイツ、英国の株価指数は小幅安。しかしフランスのプジョー・シトロエン(PSA)がドイツのオペルをGMから買収すると報じられフランスCAC指数は小幅高。PSAはルノーを抜き、ヨーロッパではフォルクスワーゲンに次ぐ第2位の規模の自動車メーカーになる。
経済指標はヨーロッパは悪いがアメリカは良かった。1月のアメリカの卸売物価指数(PPI)は+0.6%で4年4ヵ月ぶりの高水準。中小企業楽観指数は0.1ポイント上昇し105.9。TモバイルUSの決算は増収増益でEPS(1株当たり利益)も市場予測を上回った。いまだ最終赤字のスプリントと好対照。
NYダウはフリン大統領補佐官の辞任を受けて安く始まり、イエレン証言で揺れ動いたが、経済指標の良さを好感し午後は右肩上がりになり92ドル高で4営業日続伸。20500ドル台に乗せて終えた。NASDAQ、S&P500は6営業日続伸し、3指数揃って史上最高値更新。原油先物価格は上昇し終値53ドルだが上値は重い。リスクオンを反映し金先物価格は4営業日続落した。3月利上げを否定しなかったイエレン証言でアメリカの長期金利が一時2.5%を超え、朝方の為替レートはドル円が114円台前半、ユーロ円が120円台後半。大阪夜間取引終値は19470円。CME先物終値は19475円だった。
日経平均始値は199円高の19438円。高値は11時23分の19495円。安値は9時3分の19420円。終値は199円高の19437円。東芝の決算は「参考値」だが数字が出て、上院だけだがイエレン議長の議会証言も通過。日経平均は199円高の3ケタ高で始まる。TOPIXは1550をオーバー。しかし19500円にタッチできず9時台から19450円をはさんだプラスマイナス30円のボックス圏で動く。TOPIXも1555をはさむ小動き。ドル円が114円に乗りながら少し円高方向に振れたため売り買いが均衡。為替も114円台前半で動かない。ジャスト19420~19480円の60円幅のボックスから少し上放れしたのは11時台で、19500円まであと5円に迫ったがタッチはできずに前引けは234円高。TOPIXは2ケタ高で、日銀買いは条件的に期待できない。