日産自動車の中国における合弁会社、東風汽車有限公司(DFL)の乗用車部門である東風日産乗用車公司(東風日産)が、日産ブランドとして初めて中国市場に投入する電気自動車(EV)「シルフィ ゼロ・エミッション」の生産を開始した。
「シルフィ ゼロ・エミッション」は、今年4月の北京モーターショーでワールドプレミアした中国市場専売モデル。具体的には中国市場における最量販車種である日産ブランドのセダンである「シルフィ」に、世界で最も多く販売されている電気自動車「日産リーフ」の最先端電動車技術を移植して開発したEVだ。
新型「シルフィ ゼロ・エミッション」は、100%電動パワートレーンとしてのエキサイティングな走行性能に加え、搭載された先進技術と広々としたキャビンが高い利便性と快適性を持つ。また、航続距離は中国の基準で航続距離338kmを達成しており、長距離ドライブも安心して楽しむことができる。
同モデルは、バッテリーを座席下に配置する EV専用プラットフォームにより、クラストップの広さを持つレッグルームと、快適で広々としたキャビンを実現。人間工学に基づいて設計されたシートは、ヒーター機能をオプション設定することで、快適性を高めている。また、コネクティビティ機能により、モバイル端末から、オーディオやビデオのリモート操作をすることもできる。
同日、「シルフィ ゼロ・エミッション」を生産する東風日産花都工場で実施したオフラインセレモニーで、日産自動車CEOの西川廣人氏は、「中国市場での成長は、日産の中期計画『NISSAN M.O.V.E to 2022』のなかでも、大変大きなミッション、目標。中国は既に世界最大の市場ですが、規模だけでなく、EVやコネクテッドといった新技術の面でも、非常に早いペースで進化が始まり、特にEVの普及・拡大において、今後、世界をリードしていくとみています。本日オフラインした『シルフィ ゼロ・エミッション』は、その中国で初めての日産ブランドのEVとして、中国市場で日産インテリジェントモビリティ戦略の牽引車となる、という大きな役割を担う」と述べた。
日産では、今後2019年度までに、インフィニティやベヌーシア、東風ブランド含め、5車種の新型EVの投入を予定している。(編集担当:吉田恒)