トヨタ、プリウスならびにプリウスPHVを一部改良、狙いは安全安心機能強化

2020年07月03日 06:41

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新しいプリウスは、運転に不安を抱くドライバー向けにプラスサポート(急アクセル時加速抑制)機能の概念、トヨタ初採用し、安全・安心機能を強化した

 トヨタはブランドを代表するハイブリッド車(HV)およびプラグインハイブリッド車(PHV)のプリウスを安全運転支援機構の強化を図る改良を加えるマイナーチェンジを実施した。

 プリウスは1997年、世界初の量産ハイブリッドカーとして誕生し、以来、圧倒的な燃費性能に、エモーショナルなデザイン、運転の楽しさに加え、安全装備をはじめとする様々な先進技術を常に採用し、進化を続けてきた。さらに、プリウスPHVでは、電気利用を拡大し、エコでパワフルな走りをさらに進化させている。

 今回の一部改良では、より多くの利用者に安全・安心に運転できるよう、安全装備や給電機能を強化し、7月1日に発売した。

 具体的には、安全運転支援システム「Toyota Safety Sense」の機能向上や、インテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]を全車標準装備、さらに運転に不安を抱くドライバー向けにプラスサポート(急アクセル時加速抑制)をトヨタ初採用するなど、安全・安心機能を強化した。

 加えて、災害時などに役立つ、外部給電機能を全車標準装備。さらに、プリウスPHVでは、ソーラー充電システムを全グレードにオプション設定とした。このシステムは、太陽光で発電した電力を駆動用バッテリーに貯めて給電することが可能なシステム。全グレードに設定することで給電機能を拡大した。

 トヨタ自動車は、プリウスならびにプリウスPHVの一部改良で実施したような取り組みを通じて、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)にも貢献したいと考えているという。

 また、今回の一部改良にあわせブラインドスポットモニター、リヤクロストラフィックアラート、バックカメラ搭載ナビレディセットなど、さらなる安全・安心機能を充実させたプリウス特別仕様車「S“Safety PlusⅡ”」を設定し、発売する。

 今回の一部改良で強化した予防安全パッケージは、以下の「Toyota Safety Sense」の機能向上だ。まず、駐車場などでのアクセルとブレーキの踏み間違いや、アクセルの踏みすぎなどで起こる衝突被害の軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]を全車に標準装備。高齢者の方や、運転に不安を抱くドライバーには、プラスサポート用スマートキー(販売店装着オプション/税込価格1万3200円~)で解錠すると自動でシステムが起動し、進行方向に障害物がない場合でも、ペダルの踏み間違い操作を検知した際、加速を抑制。インテリジェントクリアランスソナーに加え、ペダル踏み間違い事故の抑止・被害の軽減に貢献することを狙う。

 また、プラスサポートは、プラスサポート用スマートキーによる解錠以外、複雑な操作や設定は不要だ。これは家族内でも、使用者に応じて標準スマートキーとの使い分けが可能である。

 災害時などに使える給電機能も強化した。AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントを全車標準装備。プリウスPHVでは、ソーラー充電システムを全車オプション設定、ソーラー発電量をマルチインフォメーションディスプレーに表示。発電量が確認しやすくなった。

 新型プリウスの価格はHVが260.8万円~355.7万円、PHVが331.3万円~439.2万円、特別仕様車「S“Safety PlusⅡ”」が275.5万円〜295.3万円。(編集担当:吉田恒)