日本経済団体連合会は9日までに臨時の医療施設を増やすため、経団連としても企業施設の提供に協力することも含め、新型コロナウイルス感染症への医療体制の整備や抗原簡易キットの薬局などでの販売許可など検査拡充のための規制緩和、ワクチン接種者の帰国・入国後隔離期間の免除など「With コロナ」での社会経済活動活性化への対応をまとめた。政府に検討を要請している。
経団連は早期治療のための医療提供体制の整備に「より多くの医療機関・医療人材の協力を得られやすいような環境整備を進めるべき」とし「将来的には、国が医療機関や各地方自治体に対し、病床調整・入院調整等に関する直接的な強い指示ができるよう抜本的な制度改正を検討すべき」と求めている。
また「重症化率・死亡率が十分低減した際には、広く一般の病院・クリニックでの診療を可能とし、保健所を介した受診・入院調整の対応を不要とするよう検討すべき」と踏み込んでいる。
また抗原定性検査について経団連は「症状のある人に限らず広く活用を認め、より容易に検査にアクセスできるよう、厚生労働省認可の抗原簡易キットを薬局等で販売し、検体採取や測定を被検者自身でできるようにすべき」と求めた。
水際対策では「ワクチン接種有無にかかわらず、日本に入国するすべての者に対し、現在 14日間となっている隔離期間を最長でも10日間に短縮すべき」としているほか「ワクチン接種完了者には隔離期間の免除を早急に検討すべき」とした。このほか「ワクチン接種証明書は国内経済活動の活性化に向けても活用すべき」などとしている。(編集担当:森高龍二)