機上で選ぶならどちら?極上紅茶か有名店ラーメンか

2013年09月01日 18:07

 ここ数年、日本でもLCC(格安航空会社)の躍進がめざましいが、それは海外も同じこと。そこで、機内サービスなどで差別化を試みる航空会社競争が激化している。例えば、ANA<9202>は国際線の機内食で、博多の有名店「一風堂」のラーメンの提供を始めている。そんな中、こんなこだわりのサービスが始まっている。

 ブリティッシュ・エアウェイズとトワイニングは、上空でも風味が損なわれない、新しいブレンドの紅茶を、機内のティータイムに提供している。

 高度 35,000 フィート(約1万メートル)では紅茶の風味が約 30パーセント損なわれるという。また、機内に持ち込まれた水は、紅茶を淹れるのに理想的な温度である摂氏100度ではなく、摂氏89度で沸騰してしまうとのこと。それと低い気圧と湿度が人間の味蕾の機能を狂わせ、乗客は味が変わったように感じられることが多い。そこで、機内でもストレートティー、ミルクティーどちらでも地上で飲むのと同じように美味しいと感じられるような新しいブレンドの紅茶をブリティッシュ・エアウェイズはトワイニングの協力のもと生み出した。

 この新しい紅茶は、アッサム、ケニア、高地で栽培されたセイロンの茶葉をブレンドした紅茶で、適度なボディと濃さ、良い風味と色を引き出すという。アッサムを多く加えることで、調和の取れたフルボディのブレンドを生み出し、それにケニアが濃厚さ、セイロンが風味を加えている。また、クルーがポットからすぐに乗客に提供できるように大型のポットに対応したティーバッグがデザインされている。

 ブリティッシュ・エアウェイズは世界 75 カ国、150 都市以上に広範囲なネットワークを持つ航空会社。世界有数の規模を誇る航空会社として、年間 3,600万人が利用している。 今年は世界で就航 94周年を、日本へは就航 65周年を迎えている。このような、老舗の航空会社も生き残りをかけて、機内サービスの紅茶のクォリティという一見、非常に些細なポイントでの差別化をはかっている。地上と同じ極上の紅茶と有名店のラーメン。あなたならどちらがお好みだろうか。(編集担当:久保田雄城)