電化製品に求められるもののうち、優れた機能性も重要だが、しかし最も重要なのはやはり安全面だろう。この部分に不具合が発生した場合には、電気を使用する製品であるがために火災などの大きな事故を引き起こしかねない。家庭で日常的に使用する電化製品であるからこそ、こうした安全面には十分な配慮がなされなければならない。
そして29日、韓国の家電、情報通信メーカーの大手LG電子の製造した冷蔵庫のうち、リコール対象となっている商品による発火・発煙事故が、今年の7月から8月にかけて日本国内で5件発生していることが明らかとなった。怪我人はないものの、長崎県では住宅火災につながる事故も発生したという。リコール対象となる冷蔵庫については、LG電子が2008年から回収を行っているものの、現在のところ対応済みは全体の約3割弱であり、今もなお事故の発生が続いていることから、LG電子の日本法人であるLGエレクトロニクス・ジャパンは30日より、リコール対象商品の専用窓口を設置し、利用者への注意呼びかけを強化させている。
リコール対象となっている冷蔵庫は、「LR-A17PS」と「LR-B17NW」の2種類で、これらは03年9月から05年4月にかけて製造され、合計約4万8000台販売された。LG電子によれば、今回明らかとなった5件も含めて、これまでの22件の事故が報告されているという。リコール対象商品については、LGエレクトロニクス・ジャパンが無料で訪問修理を行うとしている。
リコール対象となっている冷蔵庫の不具合はコンデンサー部分にあり、そのまま使用していると発火や発煙の恐れがあるとして、08年よりリコールが行われている。しかし日本国内で販売された約4万8000台のうち、部品交換などの対応が済んだのは全体の3割弱。その結果、今年の7月と8月に5件の事故が発生。長崎県では住宅火災につながる事故も起きている。
LGエレクトロニクス・ジャパンの無料相談窓口の電話番号は0120-004207で、午前9時から午後6時まで対応が行われている。(編集担当:滝川幸平)