京都の半導体メーカー、ロームが2014年10月7~11日に千葉・幕張メッセで開催された「CEATEC JAPAN 2014」に、バーコードなどの印刷に適したサーマルプリンター向けの高解像度かつ高速の印字ヘッドを展示した。今回の「CEATEC JAPAN 2014」で、個人的に“凄い”と感じさせられた製品だ。
同製品は2496ドットのヘッドを1列備え、解像度は600dpi、印字速度は300mm/秒である。従来の600dpi製品での印字速度は50mm/秒だった。つまり6倍速となったわけだ。
医療用の患者識別リストバンドに印刷したサンプルが展示されていたが、医療用リストバンドなど印刷する先進医療現場では、バーコードに患者についてのデータを数多く印刷したいというニーズが高まっているという。高解像度と素早い印刷速度をもった新開発ヘッドは、こうしたニーズに応えるため、熱応答性を従来よりも高めて加熱と冷却の周期を短縮できるようにした。
会場のプリンタデモ機の印刷速度は、はがきサイズの用紙印刷で、筆者が確認した限り、1秒未満で完了していた。解像度の高さは写真のとおりで、ルーペで印字品質を確認すると、印刷ドットに「ROHM」のアルファベットを使う“遊び”も。
レーザープリンタやインクジェットプリンタの印刷速度にイライラさせられているオフィスに導入できれば、仕事の効率も上がりそうな予感が……。(編集担当:吉田恒)