家族同居よりも単身の方が自己投資意欲が強い 独身女性の生活実態とは

2014年10月26日 13:59

 近年、未婚女性の増加や晩婚化傾向により、独身女性は市場でも大きな位置を占めるようになった。独身者向けの賃貸や分譲マンション、女性の好みを捉えたレストランや一人でも入りやすい飲食店、きめ細やかな宅配サービスなど、多くの分野に渡って商品やサービスが提供されている。独身女性をターゲットとしたビジネスは今後も成長していくだろう。

 そこで参考にしたいのが大日本印刷<7912>の「ライフスタイルに関する調査」だ。今年7月、DNP消費者価値観データベースモニターを対象に、全国20~60代の男女9,787人に対しアンケートを実施。このうち20~30代の未婚女性は自分のために消費を行う傾向が強く、理想のライフスタイル実現を追求していることが分かった。

 「普段の生活の中で増やしたい時間」は何かについて尋ねると、「趣味にかける時間」と回答したのは「家族同居女性」で約20%だったのに対し、「単身女性」は約50%にものぼり、2倍以上の差が生じた。「勉強する時間」についても家族同居女性よりも単身女性の方が、回答率が高い。以前の同調査でも、被服費や美容にかける支出意欲は単身女性の方が強いという結果が出ており、収入に占める生活費の割合が上昇するのに関係なく、一人暮らしの女性ほど自己充実のために投資する傾向があるようだ。

 また、「料理をする頻度」は「ほぼ毎日」と答えた単身女性は37.9%となった。夕食メニューで簡便調理食材を使用した割合は「おかず」で23.0%にとどまり、仕事などで料理をする時間が限られているにも関わらず意外にも簡便調理食材の利用率は低い。

 ライフスケープマーケティングのデータによると、20~30代の単身女性が夕食に用意する手作りメニューは、1位が「納豆」で2位「ミックス野菜サラダ」、3位「野菜炒め」、4位「冷奴」、5位「チーズそのまま」、6位「キムチ・カクテキ」、7位「トマト」、8位「その他野菜サラダ」、9位「野菜のおひたし」となった。調理時間が短く済むメニューが多く、ビタミンやミネラルを摂取できる野菜メニューが上位のほとんどを占めており、健康や美容に強い関心があり、努力を惜しまない様子が伺える。(編集担当:久保田雄城)