年金守ること約束も、問われる機構の管理体質

2015年06月03日 08:39

 日本年金機構が保有する個人情報125万件が流出した問題で、菅義偉官房長官は2日夕の記者会見で「一番大事なことは実態把握を徹底的に行うことだ」とし「125万人の国民の皆さんに被害が及ばないように全力を取り組んでいる」と述べた。

 日本年金機構は同日「日本年金機構ではお客様の年金を守ることをお約束いたします。お客様の情報が不正に利用されるなど、今後のお客様の年金支払いへの影響が出ることが万が一にもないよう、万全の対応をとってまいります。 更に安全を期すため該当するお客様には基礎年金番号を変更させていただきます。大変ご不便をおかけしますが、改めてご連絡申し上げますので、お待ち下さい」とのお詫びをHPにアップした。

 しかし、基礎年金番号や名前だけでなく、生年月日や住所までの情報を知られた個人も5万人以上いて、ダイレクトメールが集中して届くなど、犯罪に利用されることを防げても、こうした面での迷惑を受けることも懸念される。

 また125万件のうち、55万件は内規に反しファイルにパスワードを設定していなかったことが明らかになるなど、日本年金機構の日常的な情報管理の在り方など、機構の管理体質も厳しく問われている。(編集担当:森高龍二)