東燃ゼネ、1~6月期黒字。通期予想を上方修正

2015年08月17日 08:17

 東燃ゼネラル<5012>は14日、2015年1~6月期の連結決算を発表。それによれば、純利益が232億円の黒字であったことがわかった。前年同期は149億円の赤字であった。そしてこの結果を受けて東燃ゼネラルは同日、15年12月通期の連結業績予想を上方修正するとの発表も行った。

 東燃ゼネラルの発表によれば、15年1~6月期の連結決算のうち、売上高は前年同期比18.2%ダウンの1兆3841億円で、営業利益は前年同期が164億円の赤字だったのに対して407億円の黒字、経常利益は前年同期が175億円の赤字だったのに対して401億円の黒字、そして純利益は前年同期が149億円の赤字に対して232億円の黒字であった。

 売上高については、MOCマーケティング合同会社の取得により、販売網は強化されて販売数数量は増加したものの、原油価格下落の影響によりマイナスとなった。しかしその一方で、石油製品の販売とマージン環境が好調に推移したことにより、営業利益は前年同期の赤字から一転して大幅に黒字となった。

 そして東燃ゼネラルは、ここのところ石油元売り業界で高まっている再編については、長期的な視点では国内の石油需要は大幅に減少し、コスト競争力向上が欠かせないことなどから、他社との再編、精油所連携は手段の1つという考え方を示している。

 そして同日、東燃ゼネラルは15年12月通期の連結業績予想を上方修正すると発表。それによれば、売上高をこれまでの予想である2兆6000億円から2兆7000億円に引き上げ、営業利益は320億円のまま据え置き、経常利益も310億円のまま据え置き、純利益をこれまでの予想である90億円の黒字から、150億円の黒字に引き上げた。前年同期は139億円の赤字であった。

 欠損金を持つ子会社の吸収合併により、税金費用が減少するため、売上高を従来の予想よりも60億円引き上げて150億円の黒字とした。ただし、足元では原油価格が下落しており、450億円の在庫評価損を見込んでいる。そして業績予想の前提となるドバイ原油の価格は、足元で1バレル50ドルを下回るなど、下落基調が続いている。東燃ゼネラルも今期の想定を60ドルから55ドルに引き下げた。(編集担当:滝川幸平)