トヨタ自動車は、社用車を利用する法人に向けて、「トヨタソリューションサービス」を開発し、全国のトヨタ車両販売店、トヨタレンタリース店を通じて、アウトソーシングサービスは8月20日から、テレマティクスサービスは9月20日から提供を順次開始すると発表した。
トヨタは、モビリティカンパニーへの変革を目指し、販売店とともに、販売ネットワークの変革に取り組んでいる。なかでも、CASE(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)の進展による市場の変化の速度は速く、将来のビジネスを見据え、全販売店全車種併売化の実施を2020年5月に前倒しした。また、ニーズの多様化に対応するため、カーシェアやKINTO、地域の様々な困りごとに対応する生活支援サービスなど、新たな取り組みを進めている。
加えて、多様化する法人ニーズにも多彩な取り組みを推進している。昨年は全国統一のメンテナンス制度「あんしんプラス」を立ち上げ、多くのユーザーの支持を受け、さらに今回提供を開始するソリューションサービスにより、クルマだけでなく、社用車を利用する法人が抱える諸問題に対する解決策を全20種類のメニューから最適提案を行うという。
ソリューションサービスの具体的内容は以下のとおり。
まずアウトソーシングサービスは、法人顧客の車両管理業務をトヨタが受託するサービスで、その主なサービス内容は、法人ユーザーの車両管理をトヨタが請け負い、省力化・外部化を実現する「車両管理BPO」サービス、車両管理から見えた課題を解決する3種類の「稼働最適化」サービス、トヨタのノウハウに基づいた安全運転支援サービスを提供する7種類の「リスクマネジメント」サービスの3つで構成する。
テレマティクスサービスは、新開発のWebシステム「TOYOTA MOBILITY PORTAL」を活用し、車両に関わる業務の効率化や困り事を解決するサービス。ここで活用する「TOYOTA MOBILITY PORTAL」は、従来トヨタレンタリースが提供する車両管理者向けシステムTCM-Supportを大幅刷新し、画面の視認性や操作性向上、管理者タスクの視える化、スマホ対応など、分かり易さや使い易さを徹底的に追求したWebシステムだ。
また、リース契約情報・メンテナンス状況等の車両管理に関する情報を法人がWeb上で一元管理する「車両管理」と、通信型ドライブレコーダー「TransLogⅡ」を活用し、営業車両の運行データを分析する「運行管理」の2つで構成。TransLogⅡは、車両運行管理を支援するテレマティクスサービス「TransLog」を刷新したもので、車外カメラによる録画機能や通信機能に加えて、車内カメラ設置による運転中の車内情報の取得(オプション)や、高速道路・一般道の識別による正確な情報の記録など、サービス性を向上させた。
トヨタは今後も、法人顧客のさまざまなニーズに対応していくため、サービス提供開始以降も、改善や新規開発を推進していく予定だとしている。(編集担当:吉田恒)