アジア太平洋地域を対象に、日本コンテンツ専門チャンネル開設

2013年02月21日 10:43

 現在、新興市場において、参入を目指す各国が現地でのプレゼンスを高める施策に注力している。その背景には、同国企業のブランドイメージの醸成や、旅行者の自国への誘致増加の後押しになるということがある。そして、そのための手段として各国は、近時、放送コンテンツの輸出を活発化させている。しかし海外における日本の放送コンテンツは、各国の放送局が独自に買い付けて放送していたり、NHKワールドが放送していたりするものの、日本の民間企業が主体となって広域展開している放送チャンネルは存在していないのが現状である。

 こうした状況を受けて、電通<4324>、日本テレビ放送網、テレビ朝日<9409>、東京放送ホールディングス<9401>、テレビ東京ホールディングス<9413>、シンガポールの投資会社Singapore Media Alliance、イマジカ・ロボット ホールディングス<6879>、北海道テレビ放送、小学館集英社プロダクションが、共同で出資したテレビ事業の運営会社「J FOOD & CULTURE TV PTE. LTD.」を通じて、アジア太平洋地域の国々をターゲットとした日本コンテンツ専門の総合エンタテインメント・テレビチャンネル「Hello! Japan(ハロー!ジャパン)」を立ち上げると発表した。国内の複数のメディア・コンテンツ企業が主体的に連携してコンテンツの総合編成を行い、海外で放送事業を行う今回のケースは、日本初の試みとなる。

 バラエティーや音楽などの総合エンタテインメント・テレビチャンネルとなる本チャンネルは、2月25日に本放送を開始するシンガポールを第1弾に、順次放送エリアを拡大し、計11カ国・地域(シンガポール、インドネシア、フィリピン、香港、マレーシア、タイ、オーストラリア、ベトナム、インド、韓国、台湾)での展開を予定。各国での日本のプレゼンス向上だけでなく、番組内容と連動したテレビCMやイベント展開など、日本企業をサポートすることにも繋げるという。

 近時、日本における放送コンテンツは魅力あるものが少ない。そうしたコンテンツを諸外国で放送することで本当に日本の魅力やイメージが向上するのであろうか。日本発の試みでもあるだけに、今後の動向に注目が集まるところであろう。(編集担当:井畑学)