世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会合で「安倍晋三総理にご報告します」などの発言をするなど、関りの深さが指摘されている細田博之衆院議長が29日、関りについて文書で発表した。
しかし、文書では「世界平和統一家庭連合」や「旧統一教会」との文字は一切使用されないなど、かえって教団への配慮が透けるものになった。教団や教団関連団体と関りを断つことになるのか、疑問符が付きそうだ。
細田議長は文書で2019年10月の国際会議に招待があり出席し、あいさつした。18年10月の国際勝共連合の記念大会も同様とした。また19年には3月に出席記録があった、6月には関係団体の出版物に掲載するため、憲法改正問題に関するインタビュー記事の取材を受けたと頻繁なかかわりを認めた。
その一方で「地元の関係団体が選挙で私を支持するとの意向があった」と選挙への応援の意思を受けたが「関係者は私の知る限りでは普通の市民で、法令に反する行為を行っているとの認識はない」と文書報告するのに客観的検証もしないで主観で報告していた。
細田議長は「今後、社会的に問題があると指摘される団体とは関係を持たないよう、適切に対応してまいりたい。令和4年9月29日、衆議院議員、細田博之」としているが、「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)やその関連団体」との文言が記されず「社会的に問題があると指摘される団体」と一般論にすり替える表現で「かかわりを持たない」と結んでいる。
団体会合での「挨拶」の内容に対する説明や、関りを持たないとする団体に「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)やその関連団体が含まれているのか」。衆議院議長として、記者会見や国会の場で正確にその説明と表明をすることが求められよう。今回の文書は全く説明になっていないものだった。(編集担当:森高龍二)