ブリヂストン、IOCと最高位スポンサー契約を結ぶ

2014年06月16日 07:18

 今、世間の話題はサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会に集中しているが、それに負けじと、2020年に東京での開催が決定しているオリンピックも多くの話題を振りまいている。20年まではまだ6年あるものの、しかし日本国内の各企業はその「6年後」に向けてすでに様々な動きを見せ始めている。そんななか、タイヤメーカー世界最大手のブリヂストン<5108>が国際オリンピック委員会(IOC)と最高位の「TOPスポンサー」契約を結んだとの発表を行った。

 今回ブリヂストンが発表した「TOPスポンサー」契約とは、米コカ・コーラなど世界のトップ企業が名を連ねる契約であり、ブリヂストンで11社目となる。また日本の企業としてはパナソニック<6752>に続き2社目で、こうして日本の企業が新規参入するのは25年ぶりのこととなる。契約額は明らかにされてはいないが、総額で数百億円にのぼるとみられている。

 「TOPスポンサー」契約は1つの業種につき世界で1社だけが契約することのできる最高クラスのスポンサー契約で、契約期間は20年の東京オリンピックを含む14年から24年までの10年間で、その期間中ブリヂストンは自社の製品や広告などにオリンピックのシンボルマークを独占的に使用することができるようになる。また、タイヤや自転車などブリヂストンの製品を独占的に供給する権利も得ることとなる。

 ブリヂストンが国際オリンピック委員会と契約を結ぶ14年から24年の10年間のうちに行われる大会は、次の通りである。16年夏季大会(ブラジル・リオデジャネイロ)、18年冬季大会(韓国・平昌)、20年夏季大会(日本・東京)、そのほか開催地未定の22年冬季大会、24年夏季大会など。また17年から24年の間に開催されるユースオリンピックも対象となる。

 日本の経済が徐々に回復の兆しを見せ始めた今、こうして世界最大手の日本企業がオリンピック最高クラスのスポンサーの仲間入りをはたしたことは、海外に日本経済の復活をアピールするいいきっかけとなりそうだ。(編集担当:滝川幸平)