ミニストップ、双日と共同でベトナム出店。アジア展開を加速

2015年05月13日 08:15

 ミニストップ〈9946〉がアジアでの出店を加速している。同社は4月28日、双日〈2768〉と共同でベトナムでの店舗展開を開始すると発表した。同国での店舗数を、現在の17から今後10年間で800以上に拡大する。

 ベトナムでは2013年6月に外資小売企業に対する規制が緩和され、500平方メートル未満の小規模店舗については出店審査が免除された。同社はこうした規制緩和を受けて、ベトナムでの出店を加速することにした。

 同国で、コンビニエンスストアと店内加工ファストフード店との融合「コンボストア」を展開していく。

 一方、双日は1986年に日本企業として初めてベトナムに駐在員事務所を開設し、同国での事業を拡大してきた。双日は、2012年に同国最大の食品卸会社「フン・トゥイ・マニュファクチャー・サービス・トレーディング」を子会社化したほか、製造企業を子会社として保有し、同国の物流、製造、事業運営のノウハウを蓄積してきた。こうしたノウハウを活用し、双日は同国でのミニストップの調達、物流、店舗開発、サービスの充実などを支援していく。

 同時に、ミニストップは、イオングループがベトナムで展開している、イオンベトナム、イオンモール、シティマート、フィビマートとのシナジー効果を高めていく。

 ミニストップは、海外では、ベトナム、韓国、フィリピン、中国、インドネシアの5カ国にしぼって店舗展開している。15年2月時点で、韓国2002、フィリピン454、中国53、ベトナム17、インドネシア6の合計2532店舗となり、営業総収入は前期比18.4%増の844億円に達している。

 韓国では、ソフトクリーム、コーヒーのブランド化を中心とした差別化戦略によって、売上高拡大を狙う。同社は16年2月期までに、韓国で133、フィリピンで66、中国で47、ベトナムで13、インドネシアで14、合計273の店舗数拡大を計画している。 同社の海外事業が、これから急速に拡大してきそうだ。(編集担当:久保田雄城)