大和総研、日本経済は26年度0.7%成長 円安・原油高でも緩やかな拡大

2026年08月24日 08:38

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大和総研は2026年度の実質GDP成長率を前年度比0.7%と予測。原油高などの下押し要因を抱えながらも、高水準の賃上げや企業収益を支えに、日本経済は緩やかな拡大を続けるとみている。資料写真は東京都心。

今回のニュースのポイント

大和総研は8月21日に公表した「第230回日本経済予測」で、2026年度の実質GDP成長率を前年度比0.7%、2027年度を0.9%と予測しました。原油高が景気の下押し要因となり、歴史的な円安の恩恵と負担が企業や家計の間で偏在する一方、高水準の賃上げや企業収益を背景に、日本経済は緩やかな拡大を続けるとみています。26年度のドル円は1ドル=158.9円、WTI原油価格は1バレル=86.8ドルを前提としています。

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 大和総研が21日に公表した最新の日本経済予測(第230回)によると、日本の実質GDP成長率は2026年度が前年度比+0.7%、2027年度が+0.9%となる見通しです。2026年度の見通しについては、6月の前回予測から0.1ポイント上方修正されました。また、名目GDP成長率は2026年度に+3.0%、2027年度に+1.7%を見込んでいます。中東情勢の不透明感や原油高といった重荷を抱えつつも、日本経済は緩やかな成長軌道をたどるというのが同社の見立てです。

 足元の足取りを確認すると、2026年4〜6月期の実質GDPは1次速報値で前期比年率+1.1%(前期比+0.3%)と、3四半期連続のプラス成長を確保しました。しかし内容を見ると、個人消費や設備投資が減少するなど力強さを欠いています。大和総研は7〜9月期について、中東向け輸出の減少やインバウンド需要の抑制などを背景に、前期比年率▲0.8%(前期比▲0.2%)のマイナス成長に一時的に落ち込むと見込んでいます。ただし、10〜12月期には再びプラス成長へ復帰すると分析しており、年度全体としての拡大基調は維持される見通しです。

 景気の押し下げ要因となるのが、為替の円安水準と原油価格の高止まりです。今回の予測では、2026年度の前提として為替レートを1ドル=158.9円、WTI原油価格を1バレル=86.8ドルと想定しています。原油高に伴う調達コストの増加が製品やサービスの価格へ転嫁されることは、家計の実質購買力を圧迫する直接的な要因となります。一方、円安について大和総研は、日本経済全体に対してはプラスの効果をもたらす側面があるものの、企業や家計によって恩恵と負担の表れ方に偏りがあると指摘しています。

 こうした影響に対し、景気を支えるのが賃上げと企業収益です。春闘などを背景とした高水準の賃上げが継続することで実質賃金の改善が進み、個人消費を下支えすると期待されています。個人消費の実質成長率は2026年度に+0.7%、2027年度に+0.9%と予測されています。また、設備投資は2026年度通期では前年度比▲0.2%を見込むものの、好調な企業収益を背景に、7〜9月期以降は人手不足に対応するための省力化投資やAI関連投資、研究開発投資などを中心に増加基調へ転じ、2027年度には同+1.7%へ伸びが加速する見通しです。

 円安や原油高、国際情勢の動向など、日本経済を取り巻く外部環境には依然として不透明感が残ります。しかし、高水準の賃上げや好調な企業収益などが下支えとなり、2027年度にかけて緩やかな景気拡大が続く――というのが大和総研の基本シナリオです。今後は原油価格や為替相場の推移に加え、賃金の上昇が個人消費の本格的な回復へと着実につながっていくかが、成長の持続性を占う重要な焦点となりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)