9月の野菜、トマト・きゅうりは前半高め じゃがいも・たまねぎ・レタスは平年下回る見通し

2026年08月29日 10:56

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スーパーの野菜売り場のイメージ。農林水産省の9月見通しでは、トマト・きゅうりは前半にやや平年を上回る一方、じゃがいも・たまねぎ・レタスは平年を下回る見込み(資料写真)

今回のニュースのポイント

農林水産省がまとめた9月の主要野菜の生育・出荷・価格見通し(東京都中央卸売市場)によると、トマトときゅうりの価格が9月前半に「やや平年を上回る」見込みとなった。一方、レタス、ばれいしょ(じゃがいも)、たまねぎは出荷量が平年を上回り、価格は平年を下回る見通し。にんじんも9月前半は平年を下回り、後半は平年並みを見込む。キャベツやだいこん、ブロッコリーなど多くの品目は平年並みの見通しで、9月の野菜価格は品目や時期によって方向が分かれる結果となった。

本文
 農林水産省が公表した9月の主要野菜(15品目)の生育・出荷および価格見通しによると、9月の野菜価格は全体が一斉に高騰・下落するのではなく、品目や月内の時期によって傾向が分かれる見通しであることが分かりました。

■トマトときゅうり、9月前半は「やや高め」

 価格の上昇が見込まれているのはトマトときゅうりですが、高値傾向は9月前半に限られる見込みです。

 トマトは、福島県産や北海道産から千葉県産へ出荷がシフトする時期にあたりますが、主産地での6月の低温や7月後半から8月の日照不足により生育が停滞しています。このため9月前半の出荷数量はやや平年を下回り、価格は「やや平年を上回る」見通しです。ただし、9月後半には出荷量・価格とも平年並みに戻ると見込まれています。

 きゅうりも同様に、東北産(福島・岩手)で7月後半からの日照不足や朝晩の低温の影響で生育が停滞したため、9月前半は出荷数量がやや平年を下回り、価格は「やや平年を上回る」推移が予想されています。順調な生育を見せる関東産(群馬・埼玉)の増加に伴い、9月後半は平年並みに落ち着く見通しです。

■じゃがいも・たまねぎ・レタスは「平年下回る」

 一方で、家庭での購入機会が多い土物類や葉物類の一部は、平年(直近5か年平均)を下回る価格水準で推移する見込みです。

 入荷の97%を北海道産が占める「ばれいしょ(じゃがいも)」と、同じく90%を北海道産が占める「たまねぎ」は、主産地の生育がおおむね順調で大玉傾向となっています。9月の出荷数量は平年を上回り、価格は「平年を下回って推移する」と予測されています。

 入荷の86%を占める長野県産の「レタス」は、8月中旬の降雨によって遅れていた生育が回復し出荷量が増加しました。9月も順調な出荷が継続することから、全体として出荷数量は平年を上回り、価格は「平年を下回って推移する」見通しです。

 「にんじん」も北海道産の生育が順調で、9月前半は出荷数量が平年を上回り価格は平年を下回る見込みです。ただし後半は平年並みへ移行すると見込まれています。

■キャベツなど多くの野菜は「平年並み」

 その他の多くの品目については、平年並みの価格推移が予想されています。

 農水省が9月の価格を「平年並み」と見込むのは、だいこん、はくさい、キャベツ、ほうれんそう、ねぎ、ブロッコリー、なす、ピーマン、さといもの各品目です。キャベツ(主産地:群馬79%)などは一時的な高温・少雨で小玉傾向がみられたものの、その後の天候回復に伴って生育も回復傾向にあり、全体として9月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。

■8月の市場実績でも価格動向は様々

 東京都中央卸売市場における8月下旬(24日時点)の卸売価格実績(平年比)をみても、キャベツ(130%)、ブロッコリー(122%)、さといも(148%)が平年を上回っていた一方、レタス(68%)、ほうれんそう(79%)、きゅうり(82%)、にんじん(87%)などは平年を下回っていました。また大玉トマトのように、8月初旬の138%から24日には95%まで低下した例もあり、直近の実績でも品目ごとに動きは大きく異なっています。

 日々の食卓に影響する9月の野菜価格は、「野菜全般が高い・安い」と一概には言えず、品目ごとの出回り状況や月前半・後半での変化を見極めることが重要となりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部/Editorial Desk: Economic News Japan)