憲法は個別的、集団的と謳っていない 官房長官

2014年04月10日 01:44

 菅義偉官房長官は9日夕の記者会見で、安倍晋三総理が自衛権の必要最小限の中に含まれる集団的自衛権があるのではないか、と言及していることについて記者団に聞かれ、「安保法制懇の議論の中での砂川判決の中のこととして紹介したのだと思う」とし、「いずれにしても、集団的自衛権については安保法制懇の議論を待ちたい」と答えるに留め、慎重な姿勢を見せた。

 集団的自衛権の行使に対する政府としての姿勢について、菅官房長官は「安保法制懇の報告を受けてから政府方針を出し、それに基づいて、与党内で様々議論を行い、与党内での調整、理解を得られた段階で閣議決定したい」と改めて、閣議決定までの道筋を語った。

 砂川判決について、公明党の山口那津男代表が「判決は集団的自衛権までを指したものではない」としているのに対し、菅官房長官は「そもそも憲法の中に個別的自衛権とか、集団的自衛権とかは謳っていない」と山口代表の指摘をけん制するような説明を行った。そのうえで「最高裁は憲法の最終の番人であり、これまでに判決されたのは砂川判決なので、これを参考にするし、安保法制懇でも議論しているということだろう」と語った。(編集担当:森高龍二)