上昇業種上位は証券、その他金融、電気・ガス、海運、保険、不動産など。下位は水産・農林、ガラス・土石、石油・石炭、ゴム製品、建設などだった。下落した業種は食料品1業種にとどまった。
1日のNYダウは史上最高値の翌日で雇用統計の発表直前でもあり、様子見ムードの中で利益確定売りが出て21ドル安で4日ぶりに反落。新規失業保険申請件数の悪化、エクソンモービルの減益決算も相場を冷やした。しかしツイッター、リンクトイン、フェイスブックなど「モメンタム銘柄」の買い戻しでNASDAQは12ポイント高で3日続伸。ISM製造業景況指数は54.9で市場予測を0.6ポイント上回った。2日朝方の為替レートはドル円102円台前半、ユーロ円141円台後半。メーデーで英国以外のヨーロッパ市場も地政学的リスクも休みでユーロが少し高くなった。
取引が始まる前に3月の労働力調査の結果が発表され、完全失業率は2月と同じ3.6%で市場予測も同じ。有効求人倍率は市場予測を上回る1.07倍で6年9ヵ月ぶりの高水準だった。3月の家計調査の実質消費支出は市場予測の+2.0%をはるかに上回る+7.2%で2月のマイナスから劇的に改善。もちろん消費増税前の駆け込み需要があるので「追い風参考記録」ととらえるべきだろう。
日経平均は30.69円安の14454.44円とCME清算値にさや寄せして始まった。午前9時19分に14405円まで下げた後は、おおむね14430~14460円のごく狭いレンジの小動きが続き、香港市場が上昇しても反応薄。為替も動かない。前引は14451円だった。
後場はそのレンジを午後0時台に下抜けしたものの14410円近辺で下げ止まる。その後は連休前で売買が盛り上がらない中、小幅に一進一退しながら徐々に値を切り上げ、2時台前半まではマイナス圏でも14450円近辺。そこから2時46分の12円安14473円まで上昇するが、ここで利益確定売りに頭を抑えられ、終値は27.62円安の14457.51円と反落し2勝2敗、前週末4月25日の終値から28.25円のプラスでゴールデンウィークの谷間の今週の取引を終えた。日中値幅は68円という少なさ。注目すべきはTOPIXで、+0.28の1182.48の高値引けで4日続伸。売買高は16億株、売買代金は1兆5677億円で、日柄が良くないので薄商いは仕方がないところ。
値上がり上位業種は不動産、その他金融、海運、銀行、パルプ・紙、情報・通信など。値下がり下位業種は電気・ガス、非鉄金属、鉱業、水産・農林、鉄鋼、空運などだった。
(編集担当:寺尾淳)