医師の3割「我が子も医者になってほしい」、大変だが「他の職業より良いかも」

2014年09月07日 17:34

 医師の子供は医師になりやすい、と言われるが、実際の医師たちは、子供の将来にどれくらい期待しているのか。医師専門サイトを運営する株式会社メドピアが、自社サイトに登録する医師約4000名にアンケートを取ったところ、「どちらかというと医師になって欲しい」(23.4%)「強く医師になって欲しい」(5.7%)と、合わせて29.1%が「子供に医師を目指して欲しい」と考えていることが分かった。最多は「どちらでもよい(本人次第)」で63.6%。「進路の強要はしたくない」という意見が多いが、医師ならではの良さを強調する声も目立つ。

 調査は今年7月、メドピアが運営する医師専用サイト内の調査フォームで実施。3894件の回答があった。6割を占めた「どちらでもよい」の中には、「ちゃんと飯が食えるようになってさえくれれば、仕事は、やりたいことをやったらよいと思います(40代)」など、子供の意思に任せたいとの声が多い。ただ、「女の子ならなっておいて損はないかなと思います。企業で同じ所得を稼ごうと思うと女の子は大変かもしれません(50代)」など、資格の安定性をメリットに挙げる人もいた。

 「医師になって欲しい」と答えた3割の中には、「自分の働きぶりをみて『医師になりたい』と言ってくれたら嬉しい」、「自分自身が父親をみて医師になりたいと思い、日々医師になって良かったと感じているから(ともに40代)」と、家庭環境の中で、自然に将来を意識して欲しいと望む声が多いようだ。「なんだかんだで、まだ職業としては良い点があると思うので、就職活動で苦しむよりいいのでは?(40代)」という意見もあった。

 もちろん、「家業を継いでもらわなければ(50代)」などの事情もあるが、「無理やり医師を継がせようとして崩壊した家族を何件も見る。子供の意志に任せる(60代)」という人もいる。進路を押しつけるのは好まない医師が多いようだ。「子供の人生はあくまで子供が決めること。医者は安定した職だとは思うが、一方でやはり大変(30代)」。どんな職業にも一長一短はある。親としては、医療業界を含め、できるだけ多くの選択肢を用意してあげたいということだろう。(編集担当:北条かや)