メルセデス・ベンツ日本は、「メルセデスAMG53シリーズ」を発表した。納車は9月以降を予定しており、Eクラスセダンとステーションワゴンは9月、CLSは10月、Eクラスクーペとカブリオレは11月を予定している。
メルセデスAMG 53シリーズは、直列6気筒エンジン、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)、48V電気システムおよび電動スーパーチャージャーを組み合わせ、さらに可変トルク配分型のハイパフォーマンス四輪駆動システム「AMG 4MATIC+」を採用。走行性能を追求しながら、快適性能も維持、トータルバランスに優れたモデルとなった。
加速時にはモーターによる駆動アシストや電動スーパーチャージャーによる過給を行ない、電気システムをハイパフォーマンスモデルの更なるパフォーマンスの向上に積極的に利用する新しいコンセプトで設計した、pデルだ。新しい直列6気筒エンジンと新システムにより、大排気量の自然吸気エンジンのような、スムーズでリニアな加速感や高回転域までの伸びやかな回転フィールを楽しむことができる。
「ISG」は、エンジンとトランスミッション間に配置された、最高出力16kW 、最大トルク250Nmを発生する電気モーター。オルタネーターとスターターの機能も兼ねる。この電気モーターと「48V電気システム」により、回生ブレーキによる発電を行ない、約1kWhの容量のリチウムイオンバッテリーに充電。エンジンが低回転時には、その電力で動力アシストし、高い効率性と、力強い加速を実現した。
スターターが高出力な電気モーターとなり、エンジン始動時の振動を抑え、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートの快適性が向上。
さらに、このモーターはシフトチェンジ時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストを行なう。これにより、スムーズでタイムラグの少ないシフトチェンジを実現する。
今回の「メルセデスAMG 53 シリーズ」に搭載した新型「M256」エンジンは、電化を前提にして設計された初のパワーユニットで、S450 にも搭載されるエンジンに大型のターボを組み合わせ、単体で最高出力435ps(320kW)、最大トルク520Nm を発生。直列エンジンの恩恵でエンジン左右のスペースに補器類を配置することが可能となり、従来エンジン回転を動力源としていたエアコン、ウォーターポンプなども電動化されたため、エンジン前部のベルト駆動装置が不要となり、よりコンパクトなレイアウトとなった。
「メルセデスAMG 53 シリーズ」の価格は、セダン1020.0万円、ステーションワゴン1239.0万円、クーペ1213.0万円、カブリオレ1268.0万円、CLS1274.0万円だ。(編集担当:吉田恒)